リアルタイム形式や、論理性よりもサプライズを重んじるストーリー展開など、クリエイターチームは年を重ねるごとに独自のストーリーテリング術に磨きをかけていく。
主人公ジャック・バウアーのキャラクター描写にリアリティが増したばかりか、頼りない大統領と精神不安定なファーストレディが繰り広げる重厚なドラマが加わったシーズン5は、現時点における「24」の最高水準であることは間違いない。
シリーズものではあるが、以下の5点さえ抑えておけば、シーズン5からでも「24」を十分堪能できるはずだ。
すべてのシリーズは水戸黄門様並のように、常に主人公はジャック・バウアーである
元デルタフォース(アメリカ陸軍第一特殊分遺隊)出身で、対テロ組織CTUロサンゼルス支局の捜査官。責任感が人一倍強く、任務を遂行するためには手段を選ばない。規則や命令を無視して毎回暴走を繰り広げるが、そのたびに必ず結果を残すという類い希な直感と幸運の持ち主。妻をテロリストに殺されており、別居中の娘キムがいる。恋人は、国防長官の娘でCTUに勤務するオードリー・レインズ。
しかし、ジャック・バウアーは“死人”である
シーズン5の捜査のあいだに、ジャック・バウアーは中国大使館に侵入し重要証人を連れ去るという事件を犯した。中国との国際問題に発展することを恐れた米政府は、ジャックの殺害を命令。しかし、その直前に、CTUの仲間がジャックの偽装死を演出。ジャックは“死人”となり、名前も家族も恋人も捨てて、日雇い労働者フランク・フリンとして暮らしている。
でも、ジャック・バウアーには強大な敵がたくさんいる
ジャック・バウアーを目の敵にするグループが複数存在する。テロの計画をジャックに阻止されたテロリストたちや、逮捕を目論む中国政府はもちろんのこと、ジャックの存在がアメリカの国益を損ねていると信じる自称“愛国者”たちが米政府内にも存在。謎の組織が偽装死を暴いたいま、ジャックに魔の手が迫りつつある。
そんな!ジャック・バウアーにはコネがある
一匹狼の性格ゆえに周囲に誤解を与えがちなジャック・バウアーだが、いくつもの危機をかいくぐるうちに、仲間の信頼を勝ち得ている。CTUのトニー・アルメイダやミシェル・デスラー、クロエ・オブライエンは偽装死を手助けした同僚で、とくに、天才エンジニアのクロエはジャックに欠かせない存在だ。政府側にも、オードリーの父であるジェームズ・ヘラー国防長官をはじめ、ジョン・ローガン大統領の補佐マイク・ノビック、シークレットサービスのアーロン・ピアースなど協力者が存在する。最大の理解者は元大統領のデイビッド・パーマーで、いくつのも危機を共に乗り越えた仲間として2人は深い友情で結ばれている。デイビッド・パーマーの弟で、かつて大統領首席補佐官を務めたウェイン・パーマーも理解者の1人だ。
結局、ジャック・バウアー頼みである
「24」において、CTUをはじめとするアメリカの国防システムは常に機能しない。豊富な予算と優秀なスタッフを抱えながら、毎回のごとくテロリストに振り回されるのは、国防組織が官僚主義で硬直してしまっているから。事なかれ主義や足の引っ張り合いが横行するばかりか、テロリストのスパイが政府内にまで潜んでいる。結局、暴走男のジャックだけが頼りとなるのだ。
シーズン5は、ジャック偽装死から1年半後の午前7時からスタート。
ある事件の責任を負う形で、中国政府から追われる身となったジャック・バウアーは、自らの過去を消し去り、別人として生きることを選んだ。本名を隠し、日雇いの仕事で食いつなぎながら、シングルマザーの新恋人ダイアンと静かに暮していた。
その日は米ロ首脳が対テロ条約を結ぶという歴史的な日のはずだった。だが、午前7時4分、大事件が勃発する。それはパーマー元大統領が弟の自宅で射殺されるというものだった。
アメリカ合衆国大統領のローガンは、CTUからこの暗殺事件が条約と何らかの関係があると報告を受ける。しかし、この調印を政権最大の山場だと考えるローガンは、延期の提案を拒否。妻マーサは、昨晩、パーマーから「国家安全保障に関わる」電話があったことを伝えるが、まるっきり取り合おうとしなかった。
同じ頃、ジャックの生存を知るミシェル、トニー、クロエも何者かに命を狙われる。やがてパーマー暗殺の犯人に仕立て上げられたジャックは、再び渦中に身を投じていくのだった……。
そして、シーズン6が始まる!
第1話:6:00 - 7:00 A.M.
ジャック・バウアーが中国政府に拉致されてからおよそ2年、アメリカは再びテロ攻撃の標的となっていた。11週間に及び、10都市で爆弾テロが相次いでいる。首謀者と目されるのはハムリ・アル=アサドという男で、アサドを抹殺すれば攻撃はおさまると考えられる。
大統領となったウェイン・パーマーは、アサドの仲間の一人、アブ・ファイエドと取引する。ファイエドはアサドの居所を教えるかわりに、2500万ドルとジャック・バウアーの身柄を要求してきた。ファイエドは、かつてテロリストであった兄弟をジャックに死に追いやられたことから、復讐を目論んでいた。
合衆国政府は、あらゆる手を尽くして中国からジャックを連れ戻し、ファイエドに引き渡す。CTUは、無線や衛星などの動きをファイエドに監視されているため、ジャックを追跡することも奪還することも叶わない。クロエと恋人モリスによる必死の救出工作も裏目に出るばかりだ。
ウェインの側近トム・レノックスは、国家安全保障問題担当補佐官を務めるカレン・ヘイズの反対を押し切り、テロに関与している可能性のある国内のイスラム教徒を強制収容しようと動き出す。ウォリス一家は、近所のイスラム系男性がFBIに連行されたことで、その息子アハメッドを自宅にかくまうが、実はアハメッドはファイエドと通じていた。アハメッドは、ある包みを届けるようにとファイエドに命じられる。
ファイエドのアジトに監禁されたジャックは、驚愕の事実を知る。CTUが抹殺しようとしているアサドは、かつてはテロリストだったものの、今では合衆国との歩み寄りを訴えているという。一連のテロ事件の真の首謀者はファイエドで、ファイエドはそれを阻止しようとするアサドを亡き者にしようと企んでいたのだ。ジャックはアサドの居所を暗記すると、見張りの隙をついてアジトからの脱出を図る。
第2話:7:00 - 8:00 A.M.
監禁場所から脱出したジャックは、CTUに電話。ファイエドがテロの首謀者であると告げ、アサドへの攻撃中止を求める。ジャックの話を聞いたウェインは逡巡するが、アサドのアジトへの空爆を決断する。アサドがファイエドを捕らえる手がかりだと考えるジャックは、アサドのアジトへ向かい、彼を助け出す。そしてファイエドに内通していたアサドの部下オマールから、情報を聞き出そうとする。だが捜査官としての勘が鈍ったジャックは口を割らせる事ができなかった。そこでアサドが尋問し、ファイエドの手下の行き先を吐かせる。
ジャックとアサドがオマールから聞いた場所へ行くと、ファイエドの手下ナシールとマシールが現れる。爆弾ベストを身につけたナシールは電車に乗り、自爆テロを起こそうとしていた。マシールは爆発を見届け、ファイエドに報告する役だった。ジャックは電車に乗ったナシールを追い、爆発寸前でナシールを線路に突き落とす。お陰で市民に犠牲者は出なかった。一方、アサドは移動したマシールを追跡する。
アジトを攻撃後、アサド抹殺に失敗した事を知り、がく然とするウェイン。やがて傍受したファイエドの通話から、彼がテロの首謀者である事が裏付けられる。ファイエドはロス以外にも、2都市で同時多発テロを起こしていた。ウェインはさらに窮地に立たされる。
アハメッドはファイエドに命じられた役目を果たすため、自宅に戻り、隠していた包みを取り出す。再びスタンが現れ、暴行を受けると、彼を射殺。様子を見に来たスコットに、本性を現し、自分に従うよう脅す。
ウェインの妹で弁護士のサンドラは、米国イスラム連合IAAという団体の代理人を務めていた。事務所にFBIが現れ人事記録を提出するよう求められると、記録を削除。恋人で団体に勤めるワリードと共に、逮捕されてしまう。
第3話:8:00 - 9:00 A.M.
ファイエドは、ウェインに電話で接触。爆弾テロをやめてほしければ、1時間後にパームデール軍刑務所の囚人たちを飛行機に乗せ、釈放するよう要求する。ウェインは一時的に国を攻撃から守れると考え、釈放の準備を進める。
ジャックはアサドと合流後、CTUと連携しながらマシールを追跡。危険なテロリストである囚人の釈放をやめるには、期限までにファイエドを発見しなければならなかった。衛星での追跡がすぐには準備できないと知ると、ジャックとアサドは、ひと芝居を打つ。ジャックがマシールの車にぶつかって故障させ、現場に居合わせたフリをしたアサドが、目的地まで車で送るとマシールに申し出る。アサドは携帯を通話状態にして、マシールとの会話から、行き先がCTUやジャックに分かるようにした。
マシールはアサドの車から下りたあと、貸倉庫へと向かう。ファイエドの居所をつかむには、マシールを捕らえて尋問するしかなかった。そこでカーティス率いる戦術チームが現場に踏み込むが、マシールは自殺してしまう。期限が迫り、ウェインはやむなく囚人の釈放を決断する。
唯一の手がかりを失ったジャックだが、マシールのパソコンのファイルから新事実が発覚する。ファイエドは、ソビエト製のスーツケース型核爆弾を手に入れた可能性があり、関係者として名前が浮上した男は、ハッサン・ヌメール。パームデール軍刑務所に収容されていた囚人だった。ファイエドが一連の攻撃を行った目的は、ヌメールを逃がす事だったのだ。ヌメールは囚人用の飛行機には乗っておらず、刑務所の内通者の手引きで、ひそかに逃亡をしていた。
サンドラとワリードは、臨時の勾留施設へ連行される。サンドラはウェインによって釈放されるが、ワリードは勾留される。そして他の収容者サリムをかばった事から、州兵からひどい扱いを受ける。
アハメッドはケガで動けないため、包みを運ぶ仕事をレイにやらせる。包みをマーカスという男に届け、引き換えにある物を受け取るよう指示した。妻と息子を人質に取られたレイは、仕方なく従い、マーカスの所へ行く。マーカスは包みの中に詰まった札束を見ると、金額が足りないと言い出す。追い込まれたレイはマーカスを殺害してしまう。
第4話:9:00 - 10:00 A.M.
収容所から囚人解放時の混乱に紛れ、科学者のヌメールが逃走した。ファイエドの囚人解放要求は陽動作戦で、実は核爆弾を完成させるためのヌメール奪還が目的だった。CTUはヌメールとファイエド発見に集中する。
ホワイトハウスでは万一の被害予測を立てる。爆弾は1キロトン規模で、人口密集地域なら被害者は10万人以上と聞き、ウェイン大統領はジャックにファイエドとヌメール捜索の指揮を執るよう頼む。ジャック、承諾。
爆破された現場(倉庫)から発見されたPDAに、「先週、客が来た」という文言が残っていた。アサドによれば客は核爆弾を意味すると言う。アサドを敵視するカーティスに、ジャックはファイエドとヌメール発見が最優先事項だから自制するよう諭す一方、クロエにカーティスとアサドの過去の接点を調べるよう頼む。
電子部品店で「荷物」を入手したレイは、「家族を解放しなければ、荷物を壊す」とアハメッドを脅し、妻ジリアンだけは解放させる。レイは妻の無事を確認後、ファイエドに荷物を届ける。一方、ジリアンは警察に通報。彼女からファイエドの名を聞いたジャックはウォレス邸に向かう。
ウェインは、ある中東の国の大使を呼んでアサドのテロ放棄=平和希求について意見を聞き、それが彼の本心だという確信を得る。ウェインはアサドと正式な協定関係を結ぶ決意をする。直接アサドと話し、彼に恩赦を与える代わり、ファイエドらの捜索と和平推進への協力を約束させる。
レイはファイエドのアジトに荷物を届けるが、ファイエドはアハメッドにスコットを殺すよう命じる。実行寸前、ジャック達が突入。アハメッドは撃たれるが、スコットは彼が指示していた荷物の届け先住所を覚えていた。ジャックがCTUに連絡。ビルは現場に戦術チームを送る。
拘留施設では、ワリードが収容者の不穏な会話を立ち聞きしていた。頻繁に出てくるアラビア語のフレーズを面会に来たサンドラに伝え、収容者がテロに関与している可能性についてFBIに通報するよう頼む。
第5話:10:00 - 11:00 P.M.
バレンシアで核爆弾が爆発した後、街は騒然となり、周辺住民は安全な地域へ避難する。ウェインはホワイトハウスの地下シェルターに移動。統合参謀本部との会議や、テレビ演説の準備などを行う。会議では、今回の攻撃を支援していると思われる国を攻撃すべきとの意見が出るが、ウェインは退ける。テレビ演説に関しては、レノックスが取締強化策を盛り込むよう助言。だがウェインはその意見を採り入れず、国民の心を落ち着かせる内容にする。
安全なエリアに移動したファイエドは、残りの核爆弾4個をその日のうちに爆発させる予定でいた。そこでマッカーシーという男に電話し、ヌメルの代わりに起爆装置を再プログラムする人手を捜すよう依頼する。マッカーシーは核爆弾を売った男だった。彼は恋人リタと合流したあと、人手を手配する。
CTUに着いたアサドは、ファイエドにつながる人物として、ロシアの元将軍グレデンコの名前を明かす。グレデンコの仕事関係者には、ジャックの父フィリップがいた。ジャックはロスが核攻撃を受けた事でかつての自分を取り戻し、捜査に復帰。しかし捜査線上に父の名前が浮上したと聞き、困惑する。ジャックは父の家に電話をするが、執事によれば、フィリップは外出中で前日から連絡が取れないという。2人の通話を聞いていたフィリップの護衛は、ジャックがロスに戻った事をある人物に報告する。その人物とはジャックの弟で、以前ローガンと陰謀に関わっていたグラハムだった。ジャックの帰還を知り、グラハムの妻マリリンも、少なからず動揺していた。マリリンはかつてジャックと恋仲だったのだ。グラハムはジャックから電話があると、驚いたフリをし、父の居所は知らないと答える。しかしグラハムを怪しむジャックは、断りを入れずに彼の自宅に行く。そしてグラハムが質問をのらりくらりと交わすと、部屋に監禁し、拷問にかける。
ワリードはFBIに協力し、盗聴器をつけてサリムから情報を聞き出そうとする。そしてテロリストとつながりがあるとサリムにほのめかし、ファイエドの名前を出す。するとサリムは、ワリードを仲間の所へ連れて行く。
第6話:11:00 - 12:00 P.M.
バンカーでは、治安対策を強化しようとするレノックスとそれに反対するカレンとの関係が険悪になる。レノックスはカレンを大統領から遠ざけるべく、その弱みを掴むよう部下に指示する。
CTUではセキュリティ強化による新たなアクセス制限が設けられ、中東出身のナディアが円滑に職務を果たせなくなる。ブキャナンはカレンに相談。マイロは彼女のため、自分のIDでログインする。爆発現場周辺ではまだファイエドと残る4つの核爆弾を捜索している。
ジャックは手荒い方法でグラハムを尋問。父フリップの会社、BXJはロシアの元将校グレデンコとの間に、ソ連製核兵器をアメリカで廃棄する契約を結んでいた。グラハムがその下請けとして雇ったマッカーシーがテロリストにスーツケース核爆弾を横流ししたのだ。ジャックはグラハムを連れて、シミ・バレーにあるマッカーシーのオフィスへ向かう。
拘留施設の収容者が携帯を隠し持っており、外部からテロ情報を得ている事実が判明。ワリードは彼から携帯を盗み、中のデータをCTUに送る。しかしクロエが調べた結果、収容者は単にテロリストのウェブ・サイトにアクセスして情報を得ていたにすぎず、テロには関与してなかった。ワリードが携帯を盗んだ事がバレて、彼は他の収容者達からリンチを受ける。
レノックスは、過去ファイエドを拘束しながら釈放したブキャナンの責任を追及、しかもカレンがそれを隠蔽したと非難して彼女に辞職を迫る。カレンは詳細を告げずに大統領に辞表を提出、CTUロスへの転任を願い出る。
マッカーシーのオフィスに本人の姿はなく、いたのはジャックの父フィリップだった。彼はグラハムを守るため、独力でマッカーシーを見つけて核兵器を取り戻す気だったと説明する。ジャックはCTUに連絡しようとするが、グラハムが手下を使ってジャックに反撃。父とジャックを拉致させる。
一方、ファイエドの依頼で核爆弾を扱えるエンジニアを探していたマッカーシーは、ついに候補者を見つけ出す。
第7話:12:00 - 1:00 P.M.
カレン辞職後、レノックスは再度ウェインにイスラム系収容施設案を承認するようウェイン大統領に迫る。ウェイン、各閣僚を招集するよう指示。
フィリップとジャックはグラハムの手下に殺されかかるが、反撃して脱出する。ジャックの連絡でCTUの作戦チームがグラハム邸に突入、グラハムの身柄を拘束してジャックによる尋問が始まる。マッカーシーの居所を聞くが、グラハムは知らないの一点張り。ついに自白剤による拷問を始める。
CTUではモリスが、マッカーシーからファイエドに送られた通信に含まれるエンジニアの画像とおぼしきデータを修復しようとしていた。傍受過程で破損してしまったのだ。そんな折、モリスの弟が核爆弾により被爆し、病院へ搬送中だとの連絡が入る。彼は一通りの仕事を終えると、病院へ向かう。
グラハムが隠している事を自白し始める。自分はデビッド・パーマー、トニー、ミッシェル殺害を指示し、パーマー暗殺の罪をジャックに着せたと告白する。ジャックは取り乱すが、父の姿に我に返ってCTUに連絡。弟をCTUであらためて尋問する事にする。
閣僚らを集めた会議で、ウェインはあらためて国の理念に反するレノックスの提案を受け入れないと断言する。ダニエルズ副大統領とレノックスは失望する。
CTUでは破損した画像が修復された。何とそれはモリスだった。ブキャナンは急遽モリスとジャックに連絡するが、マッカーシが先にモリスを確保、拉致する。
グラハム邸では、フィリップがグラハムに接近。実はフィリップこそが陰謀の首謀者であり、グラハムは自分一人が罪をかぶって父を守り、会社を存続させようとしていたのだった。グラハムが真実を話してしまう事を恐れたフィリップは、自白剤を多量に注入して彼を殺害する。
第8話:1:00 - 2:00 P.M.
ジャックは、モリスを拉致したマッカーシーを追跡。CTUが衛星でサポートする。クロエはモリスの事で動揺し、仕事を外される。ジャックはマッカーシーの車を見つけるが、車を乗り換えられ、見失ってしまう。
一方モリスは、マッカーシーの仕事の内容を知らなかったリタに状況を説明し、協力を求める。リタは隙を見て、マッカーシーを射殺。しかしモリスに協力するためではなく、報酬が目当てだった。リタはファイエドのアジトであるアパートに行き、マッカーシーの代理だと名乗って、モリスを引き渡す。ファイエドはモリスに、スーツケース核爆弾を使用可能にする再プログラム装置を作れと迫る。拷問を受けたモリスは、やむなく従う。
一方ジャックは警察の情報を受けて、マッカーシーの死体を発見。冷静さを取り戻したクロエが、携帯の記録から、ファイエドの現在地を割り出す。だがアパートの階数や部屋番号までは特定できなかった。現場に到着したジャックは、住民を外に出す方法を思いつく。まず火災報知器を鳴らし、住民を避難させる。そして住民が残っている部屋を赤外線衛星の画像で割り出し、ファイエドのアジトを絞り込む、という方法だった。やがてアジトが特定され、ジャックはチームと共に踏み込む。しかし室内にファイエドの姿はなく、起動したスーツケース核爆弾が残されていた。爆発まで残り3分…。ジャックはクロエの指示を受けながら、慎重に解除作業をする。そして残り時間わずかというところで、解除に成功する。ホッとしたのもつかの間、モリスが再プログラム装置を作り、残りの核爆弾が使用可能となった事が判明。ファイエドは装置を持って逃走したのだ。
パーマーは、ホワイトハウスに到着したアサドと面会。和平協定の条件として、テレビで声明を発表し、イスラム社会に対して、ファイエドの情報提供を呼びかけるよう頼む。
提案を却下されたレノックスは、リードに不満をぶちまけ、辞任すると言い出す。ウェインの排除を目論んでいたリードは、カーソンという男に電話。陰謀を実行に移す事にする。リードは、レノックスも仲間に引き入れる事にし、陰謀計画をほのめかして反応を伺う。
第9話:2:00 - 3:00 P.M.
ファイエドは未だ3つの核爆弾を持ち逃走中。グレデンコと連絡を取り、運搬システム、標的の再プログラムについて話し合う。
CTUでは、ファイエドのコンピュータからグレデンコがロスにいる事を確認。ジャックはCTUに戻り、フィリップにグレデンコについて聞くも彼は知らないの一点張り。マリリンは数ヶ月前、夫のグラハムを尾行した際、彼がウェストLAの一軒家でロシア訛りのある男達と会っていた事をジャックに打ち明ける。ジャックは有力な手がかりと考え、マリリン、マイロ&戦術チームと共にその家に向かう。事実発覚を恐れたフィリップは裏でグレデンコの殺害を命じる一方、ジャックと一緒にいるマリリンに電話し、彼をグレデンコのアジトとは別な住所へ導かなければジョシュを殺すと脅迫する。
バンカーではウェインとアサドがスピーチ原稿の打ち合わせ中。途中、ダニエルズ副大統領からレノックスのイスラム収容所案を却下した事に抗議されるが、ウェインの信念は揺るがない。レノックスはリードに呼び出され、ウェイン排除に向けて相談を始める。裏に誰がいるかは知らされないまま、彼はウェインの予定表を入手する約束をする。
モリスは核爆弾を使えるようテロリストに手を貸してしまって自己嫌悪に陥っているが、クロエにキツく諭されてジャック達の戦術支援に回る。
マリリンはジャック達をグレデンコのアジトではない、フィリップに指示された一軒家に導く。ジャックがチームと共に突入すると、仕掛けられていた爆弾が爆発。ジャックは寸前に外へ出て助かる。表で待っていたマイロとマリリンは、フィリップの手下と思われる男達に追われていた…
第10話:3:00 - 4:00 P.M.
マイロとマリリンはフィリップの手下から逃げるが、見つかってしまう。手下がマイロを撃ち、マリリンを連れ去ろうとした瞬間、ジャックが登場、2人を救う。ジャックはマリリンがグレデンコに手を貸したと思い込み、彼女を問い詰める。しかしワナを仕掛けたのはフィリップだと知る。マリリンからグレデンコのアジトの正確な場所を聞いたジャックは、CTUに連絡。チームが派遣され、アジトに踏み込むが、グレデンコの姿はなかった。
ジャックは、フィリップとジョシュの居所を突き止めるため、フィリップの手下に電話をかけさせる。マリリンはフィリップに対し、グレデンコの居所を知りたければジョシュに会わせるよう言い、居所を聞き出す。ジャックはマリリンを連れ、フィリップのいるホテルへと向かった。ところがフィリップは、ジャックが来る事を予想し、隣のビルに移動していた。
ジャックはジョシュの身代わりになると申し出る。ジョシュは解放され、無事に母の元へ戻った。フィリップは、丸腰でやって来たジャックに真相を明かす。パーマー暗殺に関わっていた事、それをネタにグレデンコに脅迫され、核爆弾を横流しした事も。そしてジャックに銃を向けるが、いつの間にか姿を消す。その場に残されていた携帯には、電話番号が書かれたメッセージが…。ジャックがその番号にかけると、出たのは何とローガンだった。
リードは、暗殺犯をバンカーに入れる許可を出すようレノックスに依頼。レノックスは応じるが、実はウェインの暗殺計画を阻止しようとしていた。レノックスの動きに気づいたリードは、彼を殴り、カードキーを手に入れる。
マイロの手柄を聞いて、さらに落ち込むモリス。モリスはかつてアルコール依存症だったのだが、今回の件でつい酒に頼ろうとする。一口飲んだあと、我に返って吐き出すが、クロエの目はごまかせなかった。二度としないと誓うモリスを見て、クロエはブキャナンへ報告するのをやめる。
第11話:4:00 - 5:00 P.M.
ファイエドはグレデンコの準備する無人飛行機に核爆弾を搭載して標的を攻撃する計画。
ウェインはバンカーに中東の大使を呼び、アサドの声明直後に国の首相から支持声明を発表してほしいと依頼する。リードはトムを監禁したままカーソンをバンカー内へ。カーソン、早速爆弾作りにかかる。スピーチの際、爆弾で大統領を殺害し、アサドに罪を着せる計画だ。リードは反対するも、カーソンはトムも自殺に見せかけて殺害する予定。
CTUではモリスがグレデンコのアジトの電話線から情報を得ようと作業しているが難航。ジャックは父フィリップの拘束を頼む一方、その父を通じてローガンと接触した結果、彼がグレデンコ情報を持っているらしい旨、ブキャナンに伝える。ローガンは司法妨害の罪で自宅軟禁下にあるが、パーマー暗殺やテロリストへの協力については現在も公にされていない。
ジャックはローガンの別荘へ。司法取引が目的と思いきや、彼は無条件でグレデンコの窓口だというロシア総領事、マルコフに会いに行って情報を得ると言う。マルコフは過去の陰謀に関与した弱みがあるので、自分には情報を渡すと請け合う。ジャックはウェインに電話し、彼の外出を許可する大統領令の発行を頼む。彼に兄を暗殺されたウェインは渋るが、結局了承する。
ブキャナンはモリスを仕事から外そうとするが、彼は会議でテロリストに起動装置を与えた事を謝罪し、仕事はきちんと出来ると主張する。が、その後もミスをし、クロエがかばうハメに。クロエは、モリスが酒を飲んでいるのではないかと疑う。
バンカーではアサドのスピーチのリハーサルが始まろうとしていた。ボイラー室ではカーソンが爆弾を完成。リードはアサドがスピーチをする演台に爆弾を設置する。リハーサル直前、リードは起爆装置を作動させ、爆弾を爆発させた。。。
第12話:5:00 - 6:00 P.M.
リードとカーソンの暗殺の企てにより、ウェイン・パーマー大統領は意識不明の重態に陥る。リードらに拘束されていたレノックスは、解放されると同時にリードとカーソンを告発、アサドは無実だと訴える。大統領の職務を引き継いだダニエルズ副大統領は、暗殺未遂の真相については沈黙を守るようレノックスに圧力をかけ、このままアサドに罪を着せて、イスラム教徒への締め付けを正当化しようと目論む。ダニエルズの不穏な動きを察知したカレンは、辞表を撤回し、ホワイトハウスに復帰することを決める。
ジャックはローガンを伴ってロシア総領事館を訪れる。ローガンが総領事のマルコフと直接話をして、核爆弾をテロリストに供給したグレデンコの居所を聞き出すというのだ。テロに深く関与していながら、ローガンに対してシラを切り通すマルコフ。ジャックはいったん引き下がる素振りを見せ、密かに総領事室に侵入すると、マルコフを拷問してグレデンコの居所を吐かせる。グレデンコはモハーベ砂漠のシャドーバレーにいて、無人飛行機で核爆弾を運ぶための準備をしているという。準備が整うのは2時間後。その情報をCTUに伝えようとしたジャックは、踏み込んできた警備員に捕らえられてしまう。
囚われの身となったジャックは、見張りをしていたストヴィッチに真相を訴え、CTUに情報を伝えて欲しいと頼む。ストヴィッチはひとけのない部屋で電話をかけるが、ブキャナンと話す前にマルコフの手下に射殺される。
ジャックが拘束されたと知ったブキャナンは、総領事館の武力制圧を視野に入れ、救出の道を探る。
第13話:6:00 - 7:00 P.M.
ロシア総領事館で拘束されたジャックは逃走し、地下の部屋に身を潜める。そしてCTUにグレデンコの居所を伝えようとするが、途中で切れてしまう。ジャックの逃走を知ったマルコフが館内を封鎖、通信回線を止めたのだ。
CTUは総領事館への襲撃作戦を準備。工作部門のリーダーとして赴任してきたドイルが、作戦の指揮を執る。ローガンはブキャナンから状況を聞くと、襲撃以外の方法を提案する。スワロフ夫妻と親しいマーサに協力してもらい、スワロフ大統領の介入を促すという方法だった。ローガンはマーサの協力を取り付けるため、彼女の元へ向かう。ブキャナンから報告を受けたダニエルズは、ローガンの方法が失敗した場合、総領事館への襲撃を実行するよう命じる。ドイル率いるチームは総領事館へ向かい、待機する事となった。
マーサはローガンと離婚した後、施設に入所。ピアースと交際していた。2年ぶりにローガンと再会し、動揺するマーサだったが、協力を了承する。アーニャと連絡が取れるのを待つ間、マーサはローガンへの怒りを爆発させ、発作的にナイフで刺してしまう。重体のローガンは、病院へ搬送される途中、息を引き取る。
マーサは興奮状態にあったが、アーニャと連絡が取れると、冷静に用件を伝える。アーニャに説得されたスワロフ大統領は、マルコフに降服を命じるが、拒否される。ブキャナンはスワロフ大統領の了承を得た上で、作戦にゴーサインを出す。襲撃チームは、突入後、総領事館を制圧。マルコフは踏み込まれる直前、グレデンコに電話で警告、その後撃たれる。救出されたジャックは、グレデンコの居所をドイルに伝える。
シャドーバレーでは、ファイエドがグレデンコと合流し、爆弾の発射準備に取りかかっていた。
ダニエルズはテログループ逮捕の協力を取り付けるため、アサドの国の大使と面会する。アサドが爆弾を仕掛けるのを見たとレノックスに偽証させ、国の責任を追及。そして協力しないなら、核兵器による報復攻撃も辞さないと、圧力をかける。
第14話:7:00 - 8:00 P.M.
ファイエドが無人飛行機に核兵器を搭載して攻撃をしかけようとしている事がダニエルズに報告される。モハベ砂漠では、アメリカ側に計画が漏れたと知ったグレデンコが、準備済みの無人飛行機1機の発射を命じる。発射。CTUは衛星で飛行機を追跡するも、パイロットの細工でその追跡システムを不能にされてしまう。標的は人口密集都市であるサンフランシスコかラスベガスかフェニックスあたりか?
ジャックはCTUに戻り、マリリンからオードリーが数ヶ月前、中国で交通事故死した事を聞かされる。クロエを問いつめ、そのファイルを入手する。
バンカーでは統合参謀本部を招集しての会議。ダニエルズは次に核攻撃を受けたら、ファイエドとアサドの出身国に軍事報復すると宣言する。カレンは世界大戦になりかねないと反対するが、ダニエルズは核を搭載した潜水艦を待機させるよう命じる。トムも彼の計画に懐疑的なようだが、カレンに対してはそれを認めない。
クロエは、パイロットがCTU内部の手引きでデータを盗んでいる事を突き止める。結局、ナディアのコンピュータからリークがあった事が判明し、彼女は身柄を拘束されドイルに尋問される事になる。
ウェインは脳内の腫れを抑えるため昏睡状態にされているのだが、カレンは医師に、彼の意識を一時的に戻せないか尋ねる。
パイロットの居場所が分かり、ジャックもチームと共にすぐ近くの現場へ向かう。突入してパイロットを倒し、ジャック自ら操縦桿を握って機を標的であるサンフランシスコから遠ざける。人が住んでいない工業団地に着陸させるが、その衝撃で飛行機が大破し、中の核物質が拡散。駆け付けた消防救急隊員らが被爆する。
CTUから核爆発回避の連絡を受けるも、ダニエルズは被爆者が出た事を重視してこれを核攻撃と捉え、計画通り敵国に報復するよう国防長官に命じる。カレンもトムも反対するが、彼は聞く耳を持たない。。。
第15話:8:00 - 9:00 P.M.
ジャックらが押さえたパイロットは情報を吐くことなく死亡する。しかしその端末からはナディアが無実であるという証拠が見つかる。ナディアを拷問したドイルは、その証拠を保身のために葬るようジョンソンにそそのかされるが、惑わされることなくナディアの無実をCTUに伝える。
グレデンコは次の標的であるエッジモント原子力発電所のセキュリティコードを手に入れるため、それを入手できるマーク・ハウザーに連絡する。彼らは40分後に、コードを受け渡す段取りをつける。グレデンコとマークの通話に気づいたCTUは、マークの家に突入。その際、マークが負傷したため、兄弟のブレイディがコードの受け渡しに行く。その現場で、ジャックはグレデンコ確保に成功。グレデンコは米政府が取引に応じれば、ファイエドと爆弾を渡すと言う。
ダニエルズは中東へ向けた核攻撃の準備に余念がない。カレンは、核攻撃を止められる唯一の人物、ウェイン・パーマー大統領を昏睡から目覚めさせようと試みる。それには危険が伴うものの、サンドラも国を救うため同意する。
潔白が証明されたナディアは任務に戻る。彼女と関係を築きたいと望んでいたマイロは、彼女を疑ったことを謝り、キスするが、傷ついたナディアの心を溶かすことは難しい。
CTUからグレデンコ確保の朗報を受けたにも関わらず、核攻撃を強行しようとするダニエルズ。レノックスの反対にも耳を貸さず、ダニエルズはついに核弾頭発射命令を出す。しかしその時すでに、軍には攻撃中止命令が下っていた。ウェインが目覚めたのだ。ウェインは自分が最高司令官として復帰することを宣言するが、ダニエルズは認めず、判断は司法長官に委ねられることとなる。
第16話:9:00 - 10:00 P.M.
ウェインは無理を押して復職しようとするが、ダニエルズはウェインの職務能力を問う会議を召集。閣僚による決議が行われる。投票は同点で、ウェインの留任が決まるが、ダニエルズは異議を申し立てる。カレンの復職は正式に認めていないので、彼女の票は無効だというのだ。判断は最高裁にゆだねられる。ダニエルズに勝算がないと見たリサは、偽証をするとダニエルズに告げる。しかし部屋に送信器を仕掛けていたレノックスが、2人の謀議を録音。それをネタに、異議を取り下げるようダニエルズに迫る。ダニエルズは従い、ウェインの留任が決定した。ところがウェインは不可解な行動に出る。ダニエルズが行おうとしていた中東への核攻撃を命令したのだ。
ジャックはグレデンコがあっさり協力を申し出たのを怪しみ、取引をするのをためらう。だが大統領の座が争われていると聞き、恩赦を無効にできると気づく。そこで表向きは恩赦取引をすると見せかけ、手続きを済ませる。その後グレデンコはファイエドに連絡をし、原発の情報を渡す合流場所としてサンタモニカ・ピアを指定される。
ジャックはチームと共に、グレデンコを連れて現場に移動。グレデンコは、音声の送信器と追跡装置を腕に埋め込まれ、ファイエドと落ち合う。そしてファイエドに状況を教えたあと、送信器を外して、腕を切断。現場から逃亡を図る。異変に気づいたジャックは、血痕をたどって、2人を捜索。グレデンコはバーに逃げ込んだあと、ファイエドを裏切る。ファイエドがテロリストだと客に告げ、彼が客に取り囲まれている間に、逃げたのだ。しかし重体の身で遠くまでは行けず、浜辺で倒れる。ジャックはファイエドを発見し、身柄を拘束する。
ドイルは、マイロの端末を調べるようナディアに言う。テログループにハッキングされたのは、マイロのミスが原因だと踏んだのだ。ナディアがマイロの端末を調べると、確かに彼がミスをしていた。意外な事に、ドイルは端末のデータを書き換えて、マイロがクビにならないようにする。
第17話:10:00 - 11:00
ウェインが発射を命じたミサイルは着弾まであと数分。彼は焦った様子の大使にさらに圧力をかけ、中央軍のハビーブ将軍が今回のテロ事件を画策していた事実を聞き出す。土壇場で攻撃は中止され、ミサイルは海に投棄されたが、実は攻撃はウェインの芝居で、ミサイルに核は搭載されてなかった。彼は逮捕済みの将軍から詳しい情報を引き出すよう大使に要請する。
ジャックは捕らえたファイエドを尋問するが効果なし。そこでCTUに移送しようとするがその途中、装甲車に襲われてファイエドを奪われる。が、彼らはテロ集団に扮したCTUの偽装グループだった。自分達がハビーブ将軍配下にあるとファイエドに信じさせ、アジトへ同行して爆弾を確保する計画だ。しかしファイエドはハビーブとじかに話すまで彼らを味方と信じず、動こうとしない。
ウェインがまた大使に圧力をかけ、ハビーブからファイエドに電話をかけさせる。ファイエドはようやくアジトへ向かって動き出し、ジャック達は車で追跡するが、途中でモニターしていた映像も音声も消える。実はアラブ語での会話中、ハビーブは(家族を殺すと)脅迫されて電話している事を知らせる暗号を忍ばせていたのだ。ジャック達がトンネル内の装甲車に追いつくと、ファイエドの姿は消えていた。ジャックはトンネル内のボイラー室でファイエドを発見。彼が走らせるトラックの底にしがみついてアジトへ向かう。
ウェインは繰り返しアドレナリン注射を打ったため危険な状態だったが、治療を受けろと言う医師の言葉に耳を貸さず、依然仕事を続ける。
ファイエドは捜査の手が及ぶ事を案じてアジトを後にしようとする。ロサンゼルス市街で核爆弾を使うつもりだ。ジャックは一人でテロリスト達をやっつけ(ファイエドも)、ついに核爆弾を確保する。そこへドイル達応援チームが到着。CTUへ戻ろうという時、なんと死んだはずのオードリーから助けを求める電話がかかってきた。そして次に代わって出たのは中国人のチェンだった。。。
第18話:11:00 - 12:00 A.M.
オードリーを人質として捕らえたチェンは、ジャックに取引をもちかける。彼女と引き換えに、ロシアのスーツケース核爆弾のFB回路基板を渡せというのだ。それはロシアの国防機密を解く鍵であり、アメリカが中国に渡したとなれば、米露関係の悪化だけでなく、第三次大戦をも引き起こしかねない。ジャックはそれを中国に渡すつもりはなかったが、ひとまず実物を手に入れて取引に漕ぎ着けようと考える。
ジャックに協力を求められたクロエは、回路基板の入手を手伝うが、それをモリスに気づかれ、ブキャナンに事情を説明せざるを得なくなる。取引について知ったブキャナンは、たとえオードリーのためでも米露関係を害するような行為は認められないとして、ドイルにジャックを拘束させる。後がないジャックは、ウェイン・パーマー大統領に直談判し、自身を犠牲にしても回路基板を中国に渡さないという誓いのもと、作戦遂行の許可をもらう。大統領の許可を受け、ジャックはドイルを引き連れて取引現場へと向かう。
ホワイトハウスでは、核爆弾確保についての記者会見が開かれていたが、その壇上でウェインが脳出血を起こし、意識不明の重態に陥る。職務を代行することになったダニエルズ副大統領は、ジャックの作戦を即刻中止するよう命じる。それに従ってジャックをCTUに連れ戻そうとするドイルを、ジャックは銃で脅して車から降ろすと、単身オードリーの救出へ向かう。
第19話:12:00 - 1:00 A.M.
ドイルは車を手に入れ、逃走したジャックを追跡。CTUは、回路基板に埋め込んだ発信器を使って支援するが、途中で信号が途絶える。ジャックがCTUの追跡を逃れるため、装置を外したのだ。ドイルは信号が途絶えた地点で、車のタイヤ痕を見つけ、ジャックの追跡を続ける。そしてジャックがテロリストの携帯を使っている事をCTUに伝え、ジャックとチェンの通話を調べるよう頼む。やがてCTUは通話を発見、会話の内容はすぐに解読できなかったが、ドイルが向かっている方向が正しいと分かる。
一方ジャックは、チェンと連絡を取り、引き渡し場所として廃墟のモーテルを指定。チェンは部下とオードリーを連れて移動する。モーテルに着いたジャックは、爆弾をセットし、ブキャナンに電話。留守電に、自分の作戦に関する情報と別れのあいさつを残す。そして解放後のオードリーをCTUに送ってもらうため、タクシーを手配しておく。
リードの尋問を行っている司法省の捜査官ホックが、カレンの元を訪ねる。リードは情状酌量を求め、情報提供を申し出ていた。その情報とは、以前ブキャナンがファイエドを拘束し、釈放していた件だった。ホックは今回のテロ攻撃に関し、スケープゴートが必要だと主張。政権に傷をつけないために、大統領から遠い人物、つまりビルの名を挙げる。カレンは逡巡の末、ブキャナンを解雇する。ブキャナンは妻のした事にショックを受けるが、解雇を受け入れるしかなかった。そしてナディアを臨時の支部長代理として指名したあと、CTUを去る。ナディアは戸惑いつつ、ブキャナンのあとを引き継ぐ。
モーテルの近くに来たドイルは、ジャックの車を見つけ、応援を要請。身を潜め様子を伺う。ジャックは到着したチェンに、まずオードリーを解放するよう要求。オードリーが安全な場所まで離れたら、基板を渡すと告げる。チェンは了承し、オードリーを解放。ジャックはオードリーに、タクシーが待っている場所を伝え、短い再会を終える。オードリーがモーテルから離れると、ジャックはチェンに基板を渡し、建物もろとも爆破しようとする。ジャックの作戦を知らないドイルは、引き渡しを阻止するため、チェンの部下に向けて発砲。到着したばかりのチームと、チェンの部下の間で銃撃戦が始まる。その間チェンは基板を持って、現場から逃走する。状況を聞いたCTUは恐れていた事態が起こり、がく然とする。ジャックは拘束されるが、保護されたオードリーの様子がおかしい事に気づく。オードリーは精神的外傷を受けているのか、ジャックが誰かも分からない状態だった。
ダニエルズは謀議の会話テープに関し、レノックスの真意を探る。大統領代理となったダニエルズの辞任を迫る気がないと知ると安堵し、二度とテープの事を持ち出さないよう頼む。ダニエルズと男女関係を持っていたリサは、夜を一緒に過ごすため、着替えを取りに自宅に帰る。
第20話:1:00 - 2:00 A.M.
オードリーは無事保護されたが、ジャックの呼びかけにも反応しない。PTSDらしい。ドイルはジャックとオードリーをCTUに連れ帰る。
ホワイトハウスのダニエルズ副大統領のもとに、ロシアのスワロフ大統領からテレビ会議を要請する電話。彼は核爆弾の基板が中国工作員の手に渡った事を知っており、アメリカ側で回収しなければ軍事行動に出ると警告してくる。ホワイトハウスかCTUの誰かが情報を流したようだ。トムとカレンはさっそく内通者洗い出しに乗り出した。
チェンの奪った基板は損傷しており、専門家が必要となる。
オードリー治療のため、CTU本部から精神科医のブラッドリーが送られてくる。彼はショック療法として、オードリーが中国の拷問で使われていた薬をさらに投与すると言う。死亡する危険さえある方法に疑問を抱いたドイルは、ジャックをオードリーに会わせてチェンにつながる手がかりを聞き出させる方法を提案するがナディアは却下。ついに自分の手でジャックを拘留室から逃がす。ジャックは診療室のオードリーを連れて地下室に立てこもる。
スパイはロビイストのビショップだった。彼はダニエルズの補佐官リサを騙して恋人になり、密かに情報をロシアに流していたのだ。自分もリサと深い関係にあるダニエルズはショックを受け、本人に証拠を突きつけて反逆罪になるぞと脅す。そして怯えるリサに、すでに基板を回収したとロシア側に信じ込ませるようビショップにニセ情報を流せと命じる。
CTUの地下室ではジャックが必死にオードリーに話しかけていた。ナディアがブラッドリーらを連れて部屋に突入する寸前、オードリーは一言「ブルームフィールド」と呟く。ナディアはブラッドリーを退け、ジャックとオードリーを保護する。調査の結果、ブルームフィールドという銅会社がある事が分かる。オードリーの服から酸化銅の粒子が採取されている事を考えると、彼女はそこに監禁されていたらしい。ドイルが出動準備をする。
CTUにオードリーの父、ヘラー元国防長官が到着。オードリーを連れ帰る前に、ジャックに「二度と娘に近づくな」と警告する。
第21話:2:00 - 3:00 A.M.
ドイルのチームがブルームフィールド銅精錬会社へ向かう。恐らくそこがチェンの拠点であり回路基板の在りかだ。ジャックは作戦に協力したいと願い出るが、聞き入れられず、拘留室に留まる。
リサは、レノックスの指示通り、恋人ビショップのもとへ向かう。実はロシアのスパイだったビショップに、回路基板が破壊されたという偽情報を流させ、スワロフ大統領に一時的にでも報復攻撃を思いとどまらせようという作戦だ。リサの必死の芝居にも関わらず、ビショップはなかなかエサに食いつかず、彼女を強引にベッドへ誘い込む。レノックスらは、監視バンの中で成り行きを見守る。
ドイルはブルームフィールドに突入するが、チェンは大量の兵器と共に逃げた後だった。チェンはそれらの兵器で、ある襲撃作戦を遂行しようとしていた。CTU襲撃作戦だ。
外部との通信を断たれ、システムを乗っ取られたCTUは、チェンが差し向けた襲撃グループにより奇襲を受ける。マイロはナディアをかばって自分が支部長代行だと名乗り出て殺される。ドイルは、実は脅されて電話に出たナディアの対応に異変を察知する。
ジャックは拘留室を出て、マリリンとジョシュを助けに向かう。襲撃グループがなぜかジョシュを狙っていると知り、ジャックはジョシュを空気孔から逃がすが、母親であるマリリンを殺すと脅されたジョシュは、自ら投降する。
ジョシュ確保の知らせを受けたチェンは、ジャックの父、フィリップに連絡する。チェンによるCTU襲撃は、フィリップに破損した回路基板を修復させる代わり、彼のもとへジョシュを届けるという取引のためだった。彼らは20分後にジョシュと基板を交換する予定だ。
第22話:3:00 - 4:00 A.M.
チェンの手下に捕らえられたジョシュは、アジトにいるチェンのもとへ連れて行かれる。そして拉致の黒幕が祖父フィリップである事や、フィリップが自分を連れて中国へ逃亡するつもりだという事を知る。
ジャックはナディア、モリスと協力し、チェンの手下を倒す。そしてCTUに戻ったドイルやチームと共に、追跡を開始。下水トンネルを通ってアジトへ着いたジャックは、銃撃戦の末、ジョシュを保護する。ジャックはジョシュの話から、フィリップの関与を知る。
性交のあと、リサはビショップを偽装工作に引っかけるため、寝室を出る。しかしビショップはリサの態度を不審に思い、エサに食いつかない。2人は口論となり、カッとなったリサはビショップを殴る。バンで監視していたレノックスはアパートに踏み込み、ビショップを拘束。リサは首を絞められ、重体に…。レノックスは、ビショップに偽装メールを転送させる。
偽装工作が終わったのを受けて、ダニエルズはスワロフに電話。偽装工作に信憑性を持たせるため、「回路基板は破壊された」と告げる。ところがスワロフは、その話がウソだと知っていた。ロシア側はビショップを監視していたのだ。スワロフは2時間以内に基板を回収しなければ、報復に出ると告げる。
ジョシュがCTUに保護されたと知ったフィリップは、チェンとの取引を中止。ダニエルズに対し、ジョシュと基板の交換取引を持ちかける。ロシアとの戦争を避けたいダニエルズは、取引に応じる。ジョシュは、チェンのアジトからCTUに移送される所だったが、ジャックから引き離され、ドイルに連れて行かれる。
復旧作業中のCTUに、本部のクラムがやって来て、被害の調査を始める。クラムは、中国による襲撃の件で、ナディアを責める。ナディアはマイロの死に責任を感じて気弱になるが、モリスに励まされる。
第23話:4:00 - 5:00 A.M.
第24話:5:00 - 6:00 A.M.
24: Behind the Scenes (ペーパーバック)
ジャックのもとにパーマー元大統領から電話が入る。
シークレットサービスがジャックの殺害を狙っていると…そしてジャックはCTU内の銃撃戦で死亡が確認された。。しかしジャックは蘇生されCTUの友人以外に誰も知られること無くCTUをそしてパーマー大統領に別れを告げ去っていく。。。この世からジャック・バウアーが消え去った。
↓YouTubeに掲載されている、「24」シーズン6 予告編の動画
2006-07-31 22:54:03