ジェームズ・ボンドが登場する英人気小説「007」シリーズの最新作が、現代の作家の手によって来年5月に出版されることになった。原作者の故イアン・フレミング氏の生誕百年を記念し、大ヒット作の「後継」を任されたセバスチャン・フォークス氏は「フレミング氏が笑顔で喜んでくれる作品にしたい」と意気込む。
新作の題名は「DEVIL MAY CARE」(「向こう見ず」の意味)で、東西冷戦下が舞台。 フォークス氏は小説「よみがえる鳥の歌」や「シャーロット・グレイ」などで知られる。フレミング氏の著作権管理者から依頼を受けた時はためらいもあったが、「フレミング氏のスタイルを貫く」と決め、6週間余りで原稿を書き上げたという。 フォークス氏は内容の詳細を明らかにしていないが、「新作のボンドは傷つき、年を取っているが、最後の使命のために復活する。人間的な弱さとスパイの非情さが描かれ、これまでで最もセクシーだ」と話している。 007小説は、フレミング氏の死後、著作権管理者から執筆を依頼、許可された作家がシリーズを書き継いできた。 ■ 007