FOMの(フォーミュラワン・マネジメント)バーニー・エクレストン会長とインディアナポリス・モータースピードウェイ(以下、IMS)が合意に至らなかったため、来シーズンはアメリカGPが開催されない見通しとなった。現地時間(以下、現地時間)12日、『ロイター』通信が報じている。
2000年からF1アメリカGPの舞台となっていたIMSだが、B.エクレストン氏は、「我々は合意に至らなかった……。アメリカが必要になるかどうか見守ろう」とコメント。さらに2008年はIMS以外でのアメリカGPの開催地はないと明かした。 また、IMSのCEOを務めるトニー・ジョージ氏も声明を通じ、「議論を重ねてきたが、バーニー・エクレストンと私は、差し当たってF1をどのようにインディアナポリスで持続していくか、合意に至ることができなかった」と語ったが、「しかし、将来の開催の可能性を残すことでは合意した。アメリカGPをインディアナポリスで開催してきたのは喜ばしいことだった。インディアナポリス・モータースピードウェイの100周年が迫っているので、また開催するチャンスがあって欲しい」と、今後のF1開催復活を目指す構えを見せている。 インディ500も開催されるインディアナポリスでは、2005年のF1アメリカGPにおいて、ミシュランタイヤを装着するチームが安全を理由に出走を取り止め、わずか6台のみがレースを争う前代未聞の事件もあった。 B.エクレストン氏はさらに、ラスベガスの公道サーキットでのF1開催を検討しているが、来季の開催は不可能と語っている。このため、2008年のF1は、カナダGPのみが北米での開催となる見込み。 F1に参戦する自動車メーカーにとっては、アメリカGPはカナダGPと共に、市場確保のための重要なレースだった。メルセデス-ベンツ・モータースポーツ副社長のノルベルト・ハウグ氏は、今年6月に開催されたアメリカGP終了後、「ここでのレースは絶対に必要だし、私としてはアメリカで2つ以上のグランプリが開催されてもいいと思っている。チャンピオンシップにとっても、ここは重要だ」と、アメリカGPの開催を熱望していた。