交通事故自動記録装置(TAAMS=タームス)〉 交差点に設置するカメラのセンサーが車の衝突音や急ブレーキの音などを感知し、事故の前後計8秒間の映像や信号表示などをビデオテープなどに保存する。
00年度以降に警察庁や都道府県が導入を進め、05年度末で全国で計761カ所の交差点に設置されている。04年度には2442件の事故を記録し、うち14件で速度を鑑定している。
画像「速度解析」認める 危険運手致死の被告、懲役5年 京都府城陽市の交差点で05年、赤信号を無視してダンプカーで自転車にぶつかって男性(当時66)を死亡させたとして、危険運転致死罪に問われた判決が12日、京都地裁であった。交差点に設置され、事故前後の状況を記録していた「交通事故自動記録装置(タームス)」の画像から割り出した車の速度の信用性が争われたが、氷室真裁判長は「速度解析は十分信用できる」と述べ、懲役5年(求刑懲役8年)を言い渡した。 判決によると、被告は05年12月、城陽市の府道交差点で赤信号を無視したうえ、重大な交通の危険を生じさせる時速約54キロで交差点に入り、自転車で横断中の男性を死亡させた。 公判で、検察側は1秒間あたり15画像のタームスの記録をもとに、ダンプカーの速度を算出。被告は時速約35〜40キロだったとして業務上過失致死罪と反論し、検察側の分析を「意図的に画像を選んだ」と主張していた。制限速度は時速40キロだった。 裁判長は「画像は一定の間隔で記録されており、特に不自然な点は見られない」と指摘。当時の時速では重大な事故になる衝突を回避するのは困難だとして危険運転致死罪を認定した。