F1の北米ラウンドがスタートした。モナコで1・2を決めたマクラーレンが好調を維持し、フェラーリが追う2強対決が予想される。フリー走行1から2時間半が経過した午後2時(日本時間:9日午前3時)、モントリオールは気温29℃、路面温度が48℃のドライコンディション。初日にも関わらず大観衆が見守る中、フリー走行2がスタートした。
第5戦モナコGPで、ワンツーフィニッシュを決め、チーム通算150勝目の記念すべき勝利を挙げたマクラーレン。この結果、今季2勝目を挙げた王者フェルナンドアロンソと開幕から5戦連続で表彰台に上がった新人ルイスハミルトンがドライバーズランキング上38ポイントでトップに並び(優勝回数の多いF.アロンソが首位)、コンストラクターズランキングでも最大のライバルであるフェラーリに20点差をつけて首位。チャンピオン争いで、一歩優位に立った。 しかしレース後、マクラーレンが故意にL.ハミルトンのペースを抑え、F.アロンソを勝たせたのではないかとのチームオーダー疑惑が持ち上がった。FIA(国際自動車連盟)の裁定の結果、おとがめなしとなったが、この騒動がチーム、ドライバー間の関係にどのような影響を及ぼしたのか。いずれにしろ、第6戦カナダGP(6月10日決勝)では同ポイントで並ぶ両雄の対決に注目が集まる。 モナコではマクラーレンの後塵を拝したしたフェラーリだが、カナダGPを想定したフランスのポール リカールでの合同テスト後半2日間(5月17、18日)はフェラーリのキミ ライコネンがトップタイムをマーク。巻き返しに向けて、抜かりはない。 セッション序盤に1'18.615のトップタイムをマークしたのは、フリー走行1でマクラーレンメルセデス、フェラーリの2強に続いて5番手につけたレッドブルのマーク ウェバーだった。マクラーレンの2台も1分18秒台に入れるものの、ルイスハミルトンが1'18.696で2番手、フェルナンドアロンソは1'18.902で3番手と、M.ウェバーには届かない。4番手にはルノーのジャンカルロフィジケラが1'19.456でつけていたが、トロ ロッソのビタントニオ リウッツィ、ホンダのルーベンスバリチェロがそれぞれ4番手タイムを記録していく。 レッドブルのM.ウェバーはトップタイムをさらに縮め、1'18.181をマーク。ここからフェラーリの2台がコースへ現れ、キミライコネンが1'18.463で2番手、フェリッペ マッサは1'18.571で3番手。しかし、トロロッソのV.リウッツィが1'18.493の3番手タイムをマークし、フェラーリ勢に割って入る。マクラーレン勢も再度タイムアタックを開始。F.アロンソは1'17.329を叩き出し、ついにM.ウェバーを上回りトップに立つ。L.ハミルトンも1分17秒台で1'17.613で2番手につけた。