東芝の新モデル「dynabook SS RX1」は、最薄部で19.5ミリと20ミリを切るスリムボディ(最厚部は25.5ミリ)ながら、最長12.5時間のバッテリー駆動が可能なモバイルPC だ。75センチの落下にも耐える耐衝撃性とキーボード部分の防滴機能(約100ccの水に対応)を備えるなど、堅牢性も重視されている。構成によって1スピンドルと光学ドライブを内蔵した2スピンドルに分かれるが、店頭向けには全3モデルがラインアップされる。
東芝から登場した「dynabook SS RX1」は、12.1インチワイド液晶を採用し、光学ドライブも内蔵する2スピンドル機だ。2スピンドルのモバイルノートPCは、モビリティを多少犠牲にしても機能を優先するという位置付けが一般的で、実際同社も従来は1スピンドルの「dynabook SS SX」と2スピンドルの「dynabook SS MX」の2製品でモバイルノートPCの需要に対応してきた。これに対して本機は「dynabook SS MX」の多機能性をほぼそのままに、「dynabook SS SX」以下のサイズと重量を実現した製品である。
注目すべきボディは、同クラス(12インチディスプレイ、2スピンドル)で世界最薄、最軽量を達成しており、最薄部は19ミリ、重量はSSD搭載モデルとバッテリーパック2900(従来の標準バッテリに相当)の組合せでわずか848グラム、HDD搭載モデルとバッテリパック5900(従来の大容量バッテリーに相当)の組合せでも1090グラムでしかない。1スピンドルのdynabook SS SXの現行モデルは最薄部が26.9ミリ、標準バッテリーパックとの組合せで1240グラムだったのだから、本機がいかに薄く、軽く進化したかが分かるだろう。
他社製品との差別化については、屋外ではバックライトをOFFにして省電力で利用可能な半透過型液晶の搭載、バンドを切り替えることでアンテナ本数を削減したマルチバンドアンテナの実装、dynabook SS SXと比較して面積比で35%、重量比で60%軽量化された基板、0.45mm厚の筐体シャーシ、軽量化されたヒンジなど。第3者による耐久性テストを実施し、75cmからの落下テスト、100ccの浸水テスト(コーラ)、摂氏-25度〜75度の過酷な環境下でのテストに耐えうる品質を実証している。
3モデル共通の仕様は、283(幅)×215.8(奥行き)×19.5〜25.5(高さ)ミリのスリムボディと、LEDバックライトを採用した12.1インチワイドの半透過型液晶ディスプレイ(1280×800ドット表示)、CPUの超低電圧版Core 2 Duo U7500(1.06GHz)、チップセットのIntel 945GMS Expressという構成で、IEEE802.11a/g/b準拠の無線LANやギガビットLAN、TypeIIのPCカードスロットとSDHC対応の SDメモリーカードスロットを装備する。
ほかにもセキュリティチップと指紋認証ユニットを標準で内蔵するほか、200ピンSO-DIMMのメモリスロットを1基搭載し、オンボードメモリの容量で差別化が図られている。OSはすべてWindows Vista Businessだ。