今週末から始まるF1第4戦伝統のモナコ・グランプリで最も注目を浴びているのがマクラーレン・メルセデスの新人、ルイス・ハミルトン(英国)でしょう。2007年F1デビューしていきなり開幕から入賞し、その後4戦連続で表彰台の登る活躍、その結果として第4戦スペインGPで2位になり現在2007年のF1ポイントリーダーとなっている超新人。
史上初めてデビューから4戦連続で表彰台に上がっている22歳が、初出場のモナコGPでF1初優勝を飾れるか。26日に公式予選、そして27日の決勝へ。未勝利ながら年間王者争いでは首位に立つ逸材が栄光に挑む。 モンテカルロ市街地の一般公道が舞台でモナコはF1最難関のコースといわれる。片側1車線の狭い道、両側にはガードレール。追い抜きはもちろん、通常走行にも高い技術を要求されるが、ハミルトンはモナコでF1への登竜門でもあるGP2カテゴリーのレースで優勝した実績がある。 欧州ではこのきらめく新星に対する報道が過熱しているが、本人は「このコースではミスは許されない。ブレーキの位置や、路上のデコボコなどをすべて把握しないと」と冷静さを保っている。 24日のフリー走行では好タイムを連発した一方、カーブを曲がりきれず壁に衝突する場面も。「下部レースで走るのとはわけが違う。F1マシンでモナコを走るのは恐ろしい」と“洗礼”に気を引き締めたようだ。 モナコの難所で優勝を重ねた実力者をF1界では「モナコ・マイスター(職人)」と称する。最多勝はアイルトン・セナ(ブラジル)の6勝。“職人”の地位を目指し、若武者の挑戦がいよいよ始まる。