現地時間14時、22台のクルマがフォーメーションラップへ向かった。ほとんどのクルマがソフトタイヤを履いており、BMW勢は新品のソフトタイヤを温存していた。スタート直前にトゥルーリが手を挙げ、各マシンは再びフォーメーションラップへと向かった。トゥルーリはピットスタートとなったが、燃圧にトラブルがある模様。
トゥルーリを除いた21台のマシンが再びグリッドに着く。
レーススタート!マッサがいいスタートを切るがアロンソが1コーナー手前でマッサに並ぶ!アロンソは1コーナーでマッサを抜きにかかるが、マッサに道を譲ってもらえずコースオフを喫する!アロンソは4位にポジションを下げた。後方ではブルツが誰かと接触した模様で、パーツを飛ばしている。
1周目を終えた時点での順位は、1位マッサ、2位ハミルトン、3位ライコネン、4位アロンソ、5位クビサ、6位ハイドフェルド、7位クルサード、8位コヴァライネン、9位ロズベルグ、10位バリチェロ、11位バトン、12位フィジケラ、13位佐藤、14位スピード、15位リウッツィ、16位ウェーバー、17位スーティル、18位デビッドソン、19位トゥルーリ、20位アルバースとなっている。ブルツとラルフはピットに入った。ブルツと接触したのはラルフと見られる。
2周目 アロンソが1コーナーでライコネンを抜きにかかるがライコネンも譲らず。ピットに戻ったブルツは懸命にクルマを修理している。
4周目 マッサが1分23秒017で順調に飛ばしている。ブルツはマシンを降りてリタイアとなった。
6周目 トゥルーリはエンジンにトラブルを抱えているようだ。ウェーバーはトラブルを抱えてピットに入り、そのままリタイアとなった。
8周目 トゥルーリはガレージにクルマを戻してリタイア。
9周目 ライコネンが突然スローダウン!スロー走行のままピットに戻り、リタイアとなった。スピードはメインストレートでタイヤバーストを起こし、リタイアとなった。トラックにはタイヤの破片が落ちている。
11周目 トップのマッサは1分22秒710のタイムで、2位のハミルトンに7秒2の差をつけている。ハミルトンと3位アロンソの差は3秒9だ。
トップがマッサ、2位ハミルトン、3位アロンソ、4位クビサ、5位ハイドフェルドとなっている。
14周目 マッサが1分22秒680のファステストラップを記録した。
18周目 マッサとハミルトンの差は9秒5となっている。バリチェロが1回目のピットインを行った。フェラーリもピットの準備をしている。
19周目 マッサがピットインし、ソフトタイヤに交換した。給油口から火がでた。アロンソもピットに入ったが、彼はハードタイヤに交換。コヴァライネンもピットに入っている。リウッツィはスローダウンしてピットに戻った。
20周目 クルサードがピットイン。リウッツィはリタイアとなった。
21周目 クビサがピットイン。ソフトタイヤに交換した。バトンとフィジケラは同時にピットインしたが、順位は変わらず。
22周目 ハミルトンがピットイン。ソフトタイヤに交換した。バトンはコース上でバリチェロと接触し、フロントノーズを壊してしまった。その後、再びピットインしてノーズを交換したが、リスタートの際にギアが入らず、クルマを押されながらピットを後にした。
23周目 ロズベルグがピットイン。コース上ではハイドフェルドがラップリーダーとなっている。
24周目 ハイドフェルドがピットイン。ソフトタイヤに交換したが、タイヤ交換が終わる前にロリポップが上がってしまい、ニックはホイールナットを飛ばしながらコースに出てしまった。
26周目 フロントタイヤのナットを飛ばしたまま走行していたハイドフェルドは無事にピットに戻り、再びタイヤ交換を行った。
27周目 デビッドソンとラルフがピットイン。
29周目 6位のコヴァライネンが5位のクルサードに迫っている。両者の差はコンマ3秒だ。
30周目 コヴァライネンがピットイン。3ストップ作戦か?
32周目 9位のフィジケラが8位のバリチェロにコンマ7秒差に迫っている。アルバースは青旗無視でドライブスルーペナルティの指示がでている。
34周目 アルバースはドライブスルーペナルティを行った。
ここまでの順位は、1位マッサ、2位ハミルトン、3位アロンソ、4位クビサ、5位クルサード、6位ロズベルグ、7位コヴァライネン、8位バリチェロ、9位フィジケラ、10位佐藤、11位デビッドソン、12位ラルフ、13位ハイドフェルド、14位スーティル、15位バトン、16位アルバースとなっている。
38周目 トップのマッサと2位のハミルトンの差は17秒にまで開いている。
現在の上位陣の順位は、トップがマッサ、18秒以上遅れてハミルトンが2位、その14秒後ろに3位アロンソ、その後は比較的接近してクビサ、クルサード、ロズベルグ、コヴァライネン、バリチェロと続いている。
41周目 フィジケラが2回目のピットイン。
42周目 マッサがピットイン。ハードタイヤに交換し、8秒2の作業時間でピットを後にした。バリチェロ、クルサード、コヴァライネンもピットに入っている。
43周目 ロズベルグがピットイン。ハードタイヤに交換し、6位でコースに戻った。
45周目 ラルフはピットに戻ってそのままリタイアした。トヨタは無念の2台リタイア。
46周目 7位を走行していた琢磨がピットイン。チーム初ポイント獲得の可能性も見えてきただけに、この後の走りに期待したい。ハミルトン、クビサも2回目のピットを終えた。
47周目 スロー走行をしていたハイドフェルドがピットに戻ってリタイアとなった。これで8台目のリタイア。今年のスペインGPは荒れている。
48周目 アロンソがピットイン。ソフトタイヤに交換した。
49周目 バトンがピットイン。
残り15周 トップのマッサは2位のハミルトンに11秒5の差をつけ、1分23秒869のタイムで快走している。琢磨は9位でフィジケラの後ろにつけている。フィジケラが3ストップ作戦だとすれば、8位にポジションを上げる可能性が見えてくる。
残り12周での順位は、1位マッサ、2位ハミルトン、3位アロンソ、4位クビサ、5位クルサード、6位ロズベルグ、7位コヴァライネン、8位フィジケラ、9位佐藤、10位デビッドソン、11位バリチェロ、12位バトン、13位スーティル、14位アルバースとなっている。
残り10周 8位のフィジケラのラップタイムは1分23秒768で、マクラーレンの2台よりも早いペースで走行している。燃料が軽くなっているフィジケラは3回目のピットストップを行うのか?気になるところだ。
残り8周 フィジケラに3回目のピットストップを行わない指示が出た。フィジケラと18秒の差がある9位の琢磨が彼を抜くのは難しいと思われる。
残り7周 ルノーがピットストップの準備を行っている。フィジケラはやはりピットに入った!4秒9でピットストップを終えたフィジケラとホームストレートを走る琢磨、ピットレーン出口でのサイドバイサイドで前に出たのは琢磨だ!!
残り5周 8位琢磨と9位フィジケラの差はコンマ5秒。猛追をかけるフィジケラ、逃げる琢磨!
残り3周 6位のロズベルグが5位のクルサードに2秒9まで迫っている。
残り2周 琢磨とフィジケラの差はコンマ9秒となっている。ロズベルグは1秒9までクルサードに迫ったが、残り周回は1周、抜くのは難しそうだ。
ファイナルラップ トップのマッサは余裕の走り、8位の琢磨はポイント獲得まであとわずかだ。
レース終了! マッサはポールポジションから素晴らしいレース運びで2戦連続の優勝を飾った。そして琢磨は8位でフィニッシュし、スーパーアグリに初ポイントをもたらした!
完走14台、リタイア8台の荒れたスペインGPは、マッサが鮮やかなポール to ウィンを飾った。2位はハミルトンで、8ポイントを追加した彼はドライバーズチャンピオンシップでトップに立った。3位は母国GPのアロンソ。以下は、4位クビサ、5位クルサード、6位ロズベルグ、7位コヴァライネン、8位琢磨、9位フィジケラ、10位バリチェロ、11位デビッドソン、12位バトン、13位スーティル、14位アルバースとなった。
決勝
Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 F・マッサ フェラーリ 1:31:36.230
2 L・ハミルトン マクラーレン + 6.670
3 F・アロンソ マクラーレン + 17.456
4 R・クビサ BMW + 31.615
5 D・クルサード レッドブル + 58.331
6 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 59.538
7 H・コヴァライネン ルノー + 62.128
8 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 1 laps
9 G・フィジケラ ルノー + 1 laps
10 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
11 A・デビッドソン スーパー アグリ + 1 laps
12 J・バトン ホンダ + 1 laps
13 A・スーティル スパイカー + 2 laps
14 C・アルバース スパイカー + 2 laps
Did not finish
15 N・ハイドフェルド BMW + 18 laps
16 R・シューマッハ トヨタ + 20 laps
17 V・リウッツィ トロロッソ + 46 laps
18 S・スピード トロロッソ + 55 laps
19 K・ライコネン フェラーリ + 56 laps
20 J・トゥルーリ トヨタ + 57 laps
21 M・ウェーバー レッドブル + 58 laps
22 A・ブルツ ウィリアムズ + 64 laps
チーム成長、22戦目の初ポイント=アグリ、運味方に8位入賞−F1スペインGP
F1世界選手権シリーズ第4戦、スペイン・グランプリの決勝。スーパーアグリに参戦2年目で初のポイントをもたらしたヒーローをスタッフ総出の祝福が待ち受けていた。鈴木代表と抱き合い、頭からシャンパンシャワーを浴びた佐藤は、「この時点でポイントを取れたのは奇跡。全員の努力の結晶」と歓喜に浸った。
「運にも助けられた」。佐藤は素直に心境を明かした。終盤まで、ポイント獲得圏にあと一歩の9位。ところが、1つ前のルノーのフィジケラが燃料トラブルで残り6周でピット作業。その間隙(かんげき)を突いて8位に浮上した。
スペインGP前に腸閉塞で入院し、体調が心配された鈴木亜久里チーム代表は「今日、チームは完璧な仕事を果たした。ラッキーだったと言うべきかもしれないが、ドライバーもチームもレースの最後までポジションを守り抜いた。そして、僕たちにとってはとても重要な初めてのチャンピオンシップポイントを手に入れることができたんだ」と力強く語っていた。
完走したのも22台中の14台。だが、その「恩恵」にあずかれる位置に、車を押し上げていたからこその結果でもある。13番手のスタートから堅実に周回を重ね、1回の給油で周回を伸ばす作戦も当たり、最高6位を走行。「ポイントに届く力があるか分からないが、きちっとレースをすればチャンスはあると思っていた」と鈴木亜久里代表。
1週間前の合同テストで走り込み、空力面での改善に手応えも見せて臨んだレースだった。参戦1年目の昨季は予選では1次予選(Q1)突破ができず、決勝の最高成績も10位。メーカー系チームに比べ、予算的な苦しさは変わらないが、課題をマシンの戦闘能力アップにつなげるチーム全体の底力も身に付いてきた。「全員の努力の結晶。優勝と同じ価値」と佐藤。さらなる飛躍の、大きな通過点となった。
ハミルトン、未勝利ながらも選手権トップに
スペインGPで開幕4戦連続となる表彰台を獲得したマクラーレンのルイス・ハミルトンは、ドライバーズ選手権でいよいよトップに踊り出た。F1史上に名を残す彼の走りは、留まるところを知らないようだ。
フェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソの攻防が第1コーナーで繰り広げられるなか、ハミルトンは第2コーナーまでに4位から2位に順位を上げると、すぐにそのポジションで落ち着いた走りを見せた。
勢いのあるマッサに対して、ほとんど仕掛けることができなかったハミルトンだが、彼はレース序盤、2位をキープしたまま悠々と周回を重ねる。9周目にキミ・ライコネンがレースを終えるも、彼は3戦連続となる2位表彰台に向けて走り続けた。
再び2位フィニッシュを飾ったハミルトンは、上位4名のなかでは唯一の未勝利ドライバーだ。しかし、その安定した走りが彼を選手権トップの座へと導き、マッサやチームメイトのアロンソをも上回ることになった。
「全てがいい方向へと進んでおり、僕は夢のような毎日を過ごしている」とハミルトン。
「レース序盤はタイヤを暖めるのに苦労し、少しばかりオーバーステア気味でもあった。数周を重ねると状況は見違えるほど改善してきたが、フェリペとの差は既に開き過ぎていた。第2スティントでは渋滞にはまってしまい、ちょっと不運だった。でも時にはこういうこともある」
フェラーリのペースを考えると、今回勝利を手にするのは難しかっただろうと認めたハミルトンだが、それでも今シーズンの全戦で表彰台を獲得している唯一のドライバーであるという偉業について、彼は喜びを表している。
「全体的に見ればレースの結果には満足しているし、これからもポイントを獲得し続けたい。バーレーン以降、チームはハードワークに徹してきた。優勝することはできなかったが、僕らは両選手権ともリードしている。喜んでいいと僕は思っているよ」