Homeworld2 GUNDAM「Gundam Mod 3.0」は、ガンダム・ファンが勝手に「ホワイトベース」や「デンドロビウム」「アークエンジェル」「ストライクフリーダム」など機体をゲーム要素として加えたた宇宙大戦型のシュミレーション・ゲームとなっている。そもそもこのゲームのエンジンは、ゲーム会社がパソコン用ツールを使って作成されるデータやゲーム公開したゲームシステムを使い、その他全体の構成に大幅な修正を数人の個人が作った修正を加えたて完成しているが、とても個人レベルの作品とは思えない秀逸なゲームに仕上がっている。
「Gundam Mod 3.0」は、香港在住の2人の開発者によって製作された作品。全くゼロの状態から作られたゲームではなく、ベースとなっているのは、2003年にカナダの Relic Entertainment社が発表した「Homeworld 2」という、宇宙で艦隊戦を繰り広げる戦略シミュレーションゲーム。この作品のキャラクターデータをすべて「ガンダム風」に描き変えることで、クオリティの高い「機動戦士ガンダム」のインディーズゲームに仕上げている
「Gundam Mod 3.0」のゲームのキャラクター設定は、初代ガンダム0079(ファーストガンダム)〜0083(スターダストメモリー)をベースにしていて、コンピューター相手に宇宙空間での艦隊戦やモビルスーツでの戦闘が行われる設定になっている。ガンダム無双の如く、圧巻は1000機にも迫るモビルスーツとの艦隊戦では、PS3も真っ青のすさまじい戦闘シーンが展開されている。
ではなぜ、そのようなゲームシナリオの改編程度で「Gundam Mod 3.0」が実現するのだろうか!それは「Homeworld 2」が公開した環境が、シナリオだけではなくキャラクターの改編まで許可してユーザーが自由に作品の世界を拡張できるよう、開発環境を無償で提供したことに起因している。このようなMod化の手法は欧米では珍しくなく、開発したシナリオやゲームを「商用利用をしない」との条件で、ユーザーに開発する自由を与え、もし優秀な作品が生まれたらメーカーが買い上げるビジネススキームが成立している。
そのため、「Homeworld 2」をベースにした作品は「Gundam Mod 3.0」だけではなく、例えば「スターウォーズ」をモチーフにした「Star Wars: Warlords 0.45」なども。いずれも一ユーザーが製作したとは思えないほどの完成度で、「Homeworld 2」ファンの間では高い評価を得ている。
「Gundam Mod 3.0」は、元のゲームは、2003年にRelic Entertainment社が制作した「Homeworld 2」というタイトル用に作成されたModで、オリジナルゲームの「Homeworld 2」はSFをテーマにした宇宙艦隊戦もののリアルタイム戦略ゲームとなっている。このゲームのリリース後、開発環境がインターネットを通じて公開されていた。
この「Homeworld 2」を利用してModが開発されたのが、この「Gundam Mod 3.0」となる。この「Gundam Mod 3.0」以外にもガンダムキャラクター使ったModが多数登場しているが、ベースとなるシステムは「Homeworld 2」がガンダムMod系のベースシステムとして活用されている。
「Homeworld 2」を所有しているユーザーであれば、ガンダム系Modゲームをダウンロードして無料で遊ぶことができる。Relic Entertainment社は4年も経過したゲーム・ソフトが「Gundam Mod 3.0」のおかげで継続的に販売できる異例のロングセラーの可能性もある。このように「Homeworld 2」を購入すれば。。。その他勝手に増殖したModゲームは好きに遊んでねって!エコ・システムがビジネスとして構築されているのがすごい。。
このような「Gundam Mod 3.0」ゲームが登場した背景には、個人が求める楽しみとゲーム会社が提供するモノとしてのゲーム品質の顧客満足度に乖離が生じてているのが原因ではないだろうか。楽しさを求める現実とゲーム本来の楽しさを伝えることを忘れたゲーム会社の商業主義が、フランス革命の如き著作権無視と言う形で、一般市民の決起となってこのような作品が生まれてきたのかもしれない。