浜松医科大などの研究チームは、子宮内に「おじさん臭」や「加齢臭」のもととして知られるノナナール(ノネナール)など2種類のにおい物質があることを、世界で初めて突き止めた。受精卵が着床する際、このにおいが「道しるべ」になっている可能性があるという。14日から京都市で開かれる日本産科婦人科学会で発表する。
研究チームは、健康な女性約10人の子宮内を生理食塩水で洗って回収し、分析した。ノナナールは主に中高年男性の皮脂中の脂肪酸が酸化、分解されると発生すると考えられている。しかし、なぜノナナールが子宮内に存在しているのかは分かっていない。 妊娠するには、精子が子宮から卵管へ上り、卵子と出合って受精し、受精卵が子宮へ戻って着床することが必要だ。これまでの国内外の研究では、卵子に付いているにおい物質を目指して精子が卵管を上ると考えられている。研究チームは昨年、受精卵が成長してできた細胞の表面ににおいのキャッチにかかわるたんぱく質が存在することを確認しており、今回の発見で受精卵が子宮へ戻る仕組みに、におい物質がかかわっている可能性が示された。 研究チームの金山尚裕・同大教授(産婦人科)は「皮脂から発生するノナナールが子宮内で見つかったのは驚きだ。受精卵側のにおい受容体と、見つかったにおい物質の関係をさらに分析し、受精卵の輸送の仕組みに迫りたい」と話している。 加齢臭はおじさんだけじゃない!女性にも原因物質 女性に不快な男性の体臭、原因物質を特定 におい測定の国際規格、「鼻だけ」日本式ピンチ 定説?”美人は足がくさい”!ナノテクで足の悪臭を絶つ! 睡眠もたらす「体内タイマー」メラトニンを解明 メラトニンよりも強く自然な眠りを導く脳内物質 メラトニンはやっぱり若返りの秘薬!? フィンランド生まれの「おやすみ乳飲料」 睡眠改善薬 不眠の悩み解消 新商品が登場 2007-04-14 12:54:06