袋井市浅羽の中堅茶農家が、やぶきた茶を粉末にしてカレーに混ぜ込んだレトルトパックの「元気なあさばのお茶カレー」を考案し、袋井市や静岡市のスーパーなどで売り出す。茶の消費拡大を狙った商品の第1弾。年間1万食の販売を目指す。
減農薬・化学肥料の栽培に取り組む農家では県知事認定のエコファーマー。 お茶カレーは3年前から研究を始め、粉末の大きさや量を研究。程よい辛さの中にお茶の風味を感じられコクのあるカレーに仕上げた。農家が運営する直売所「元気なあさば」や、袋井市内のドライブイン、スーパー、JR静岡駅構内で販売する。1箱2パック入り680円。 コクがあるのにさっぱりした味わいという評判 静岡の茶畑農家は今、一番茶の取り入れで1年で最も忙しい時期。そんな中、袋井市の浦野製茶はカレーの製造販売の作業にも追われている。茶畑農家がカレーとは…。実は同社は自園で採れたお茶の粉末を入れたレトルトカレー「元気なあさばのお茶カレー」を考案。4月中旬から静岡県限定で発売したところ、予想を上回るヒット商品になっているのだ。 はない。見た目は普通。味の上でもお茶はあくまで控えめな脇役で、お茶入りと知らずに食べたなら、おいしい中辛カレーと思うだけかもしれない。 だが、レトルトパックの封を切った瞬間、おなじみのカレーの香りに混じりお茶の香りが確かに立ち上ってくる。 「コクがあるのにさっぱりした味わいという評判。お茶が多すぎると苦くなるので、分量調節に苦心しました。これまでのカレーになかったカテキンもとれます」と代表の浦野満雄さん。 浦野さんの製茶工場は3年前に全焼してしまい、大きな借金を背負ってしまった。お茶カレーは再出発に放った冒険的な製品だったが、どうやらこれが起死回生のヒットになりそうだ。2パック入り714円。