レトロな数字が印象的で、どこか昔の目覚まし時計を思わせる前面のレイアウト。それにしても、その上に乗っている不思議なボールはいったい何だろう? なんで時計にこんな球体がセットになっているのか? 初めは首をひねる人が多いに違いない。
ジョヴァンノーニのデザイン今の時刻を壁や天井に投影する液晶クロック 同社の製品のモットーは「スマートリビング」。実はこのボール、ワイヤレスのプロジェクションで、時計本体に乗せると、時刻情報がシンクロされて天井や壁にそのときの時刻やアラーム状態を投影する、という仕掛けになっている。まさに遊び心いっぱいの楽しい時計は、オレゴンサイエンティフィック社とイタリアの人気インダストリアルデザイナー、ステファノ・ジョヴァンノーニ氏とのコラボレーションで今年生まれた。 ワイヤレスのプロジェクションは世界で初めてのもの。メーカーの技術者と必死になって研究し、1年半かけて開発したという。ワイヤレスが実現したことで、ボールを乗せた状態でも、また、四角い時計としても使えるなど、自由度が増したし、子どものころ遊んだおもちゃのような感覚も加わった。プロジェクションの充電は本体に乗せるだけ、という手軽さもポイントだ。 ジョヴァンノーニ氏は、商品開発には時代背景を考えることが大切だ、という。そして、今人々が求めているものは、リラックスしたコミュニケーション、と考えている。だから今回紹介する時計「Time Sphere」の文字もノスタルジックな書体にし、目にしたとき、くつろぎを感じるようにデザインした。また、フレームを薄くし、クリアな素材を使うことで、人々に威圧感を与えないように工夫。と同時に、シンプルでソフィエスケイトされた都会的商品に仕上がった。 操作ボタンはタッチパネル式。アラームは2種類セットでき、スヌーズ機能付き。もう一か国の時間も表示でき、しかも、室内の温度や湿度もディスプレーされる。ノスタルジックな時計には、最新機能が満載だ。 オレゴンサイエンティフィック社は、日本ではまだ馴染みが薄いが、液晶の分野で世界トップレベルの技術を誇るエレクトニクスリビング関連機器メーカーだ。1989年、アメリカ・オレゴン州で設立され、後に香港のエレクトニクス企業IDT社のグループに加わった。現在ではドイツの気象観測会社、フーガー社を傘下に納め、デジタル技術を生かした温度計、湿度計、時計、体重計、生活用品のいろいろなアイテムや、心拍計、血圧計など医療機器、デジカメなどを生産している。
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