モバイル・パスモの実現はいつ!遂に3月18日からパスモ:PASMOとスイカ:Suicaが一体となって運行されるようになりましたが、当初はICカードタイプだけの相互利用に留まり、JR東日本が提供しているモバイル・スイカと同じ、モバイル・パスモがいつ開始されるのか、現時点では不明な状況です。利用者は熱望しているのか?
ICカードでは実現したパスモとスイカの相互接続ですが、何が理由でモバイルパスモは実現しないのでしょうか?これは、既に先行してサービスを提供しているモバイルスイカを見ればなんとなくですが背景は見えてきます。 モバイルスイカの利用にはサービス開始当初は、JR東日本が提供するVIEWカードの会員のみという制約があり、全く利用者が増えませんでした。06年になって他社カードの利用も可能になりましたが、このカードを利用するためには年会費がかかり、VIEWカードに有利な状況だけが鮮明になっています。利用者無視の施策です。 これと同じ状況下、もっと不毛な戦いが行われているのがパスモ陣営なのです。パスモは私鉄、バス各社が参画してサービスを開始しましたが、結局私鉄各社もJR東日本と同じ過ちを繰り返し、パスモの自動チャージの際には、強制的に自社のクレジットカードしか利用できないように縛りを付けています。 パスモサービスなんて始めてもその初期費用など投資を回収できる訳ではないので、これをクレジットカードの利用に結び付けることで、自社に利益誘導することで投資を回収する算段なのです。 利用者が便利になるためとはそんなことは各社考えていないのが読み取れます。 この状況で、モバイルパスモというサービスを始めるとどうなるでしょうか! ICカードの場合には定期券を発行する駅で各社がサービスを提供できるので、自然と自動チャージできるカードを縛ること=沿線利用者のメリット提供という名目は立ちますが、モバイルの場合には、全国で利用できるサービスに近いものとなるため、どこで利用者が登録するのか、またその利用者が私鉄沿線やバスの利用者なのかも広範囲に考えなくてはなりません。 モバイルSuicaではこんなことができる 自動改札機で「タッチ&ゴー!」カードタイプの「Suica」と同様、JR東日本のSuica利用可能エリアでは、おサイフケータイで自動改札機の入出場ができます。定期券やSuicaグリーン券の購入も可能です。 このような場合、JR東日本の規模でも30万人といわれるモバイルスイカの利用者が、モバイルパスモでは、10万人にも満たないだろうと容易に試算ができます。これは、JR東日本のスイカが、提供開始から3年で1100万枚、パスモが3年後800万枚を目標にしていることから、10万人のために、モバイルアプリを提供することはできないでしょう。 しかも、前記のように紐付けるクレジットカードが多数あるため、定期などをモバイル化することや、バスのバスチケット化など難題が山積しているのです。 モバイルパスモの実現には、技術的な問題は一切なく、私鉄・バス各社の政治的な地域のパワーバランスが影響しているに過ぎません。 では、モバイルスイカは利用できないのでしょうか? これは技術的には問題ありませんが、提供各社ともモバイルスイカが利用できない場合に問題になるのかもサポートしていません。要するに出来るともできないとも言っていないのです。JR東日本でもパスモとの相互利用に関しては、唯一スイカマネー対応の機種で利用できると明記しているだけなのです。 利用者の利便性を第一に考えるだけでは、サービスを提供するメリットにはならないという現実が見え隠れします。 いつの日にか、モバイルパスモが実現したならば、きっとそれは画期的なサービスと連動するなど、現金決済ではなく買い物などの支払いがICカード利用が当たり前の時代になってからなのでしょう。 モバイルパスモの実現はいつ!利用者は熱望? PASMOとは?「パスモ」&「スイカ」 2007年3月18日 JR も 私鉄 も バスも! 「モバイルスイカ」 開始!Edy vs Suica の戦い スイカ・イコカ・トイカ、08年度メドに相互利用 モバイルSuicaバージョンアップ?他社クレジットカード対応開始!