2007年F1シリーズが16日、今季の開幕戦オーストラリア・グランプリ(GP)のフリー走行を行い、シーズンが開幕した。初日の1回目は2年連続年間王者のフェルナンド・アロンソ(スペイン、マクラーレン・メルセデス)、2回目はフェラーリのフェリペ・マッサ(ブラジル)がトップだった。ウイリアムズテストドライバーの中嶋一貴がフリー走行1で6番手タイムと好調!スーパーアグリ・ホンダの佐藤琢磨は1回目が11位で2回目が13位。
フリー走行2回目はマッサがトップ。2番手もライコネンでフェラーリがワンツー! オーストラリアGPは、金曜午後のフリー走行2回目を行い、フェラーリのフェリペ・マッサが1分27秒353のトップタイムをマーク。2番手にもチームメイトのキミ・ライコネンが入り、フェラーリ勢がワンツー。3番手はマクラーレンのルイス・ハミルトンとなった。 セッションが始まると、クリスチャン・アルバースが先陣を切ってコースイン。それに続けて16台がコースへと向かい、積極的にタイムを刻んでいく。 そんな中、まず速さを見せたのフェリペ・マッサで1分29秒393のタイムでトップに立つと、マッサはタイムを28秒111まで更新していった。セッション開始13分になると、それまで周回を重ねていたアロンソが徐々にタイムを縮め始め、1分28秒591のタイムでマッサに迫るも、0.480秒届かず2番手。続く3、4番手にはキミ・ライコネンとルイス・ハミルトンがつけ、フェラーリとマクラーレン勢のみが1分28秒台に入れる走りでトップ4を占めた。 日本人初のフルタイムF1ドライバー中嶋悟氏の長男で、今季からウィリアムズのテストドライバーを務める中嶋一貴は、開幕戦オーストラリアGPのフリー走行1に出走、6番手に食い込む好タイムをマークした。テストドライバーの出走も認められているグランプリ初日、午前中のフリー走行1で中嶋はF1の公式セッション初走行を果たした。 霧雨のためセッション前半は他のドライバー同様、ピットに留まる時間が多かった中嶋だが、路面が乾き始めた後半、コースに出るやいなや一時は2番手のタイムを叩き出し、最終的に1'31.401のタイムで6番手とトップドライバーの間に割って入る快挙を見せた。 午後のフリー走行2では、レギュラードライバーのニコ・ロズベルグにシートを譲った中嶋は、ウィリアムズのプレスリリースを通じて「最初は路面がかなり濡れていて、コースに出るのはちょっとだけ難しかった。最初の15周ぐらいはエクストリーム・ウェットタイヤで走り始めたけど、いいラップタイムを出すチャンスはあまりなかった。車はウェットでもドライでも、だいたいにおいてよかった。セッションの終盤はドライコンディションで最終的にいいラップタイムを出すにはすべてが整っていたけど、実際は最後のラップで何度か渋滞に巻き込まれたんで、もっと速く行けたかもしれない。僕にとって最初の公式フリー走行だからといって、あまり期待しないで今日は始まったけど、進んで行くにつれて楽しくなったよ」と、自らの“グランプリデビュー”を振り返った。 また、2日前の14日に新車を発表したばかりのSUPER AGURIの2台も健闘。佐藤琢磨はフリー走行1で11番手のタイムを残すと、フリー走行2では一時9番手に食い込んだ。チームメイトのアンソニー・デビッドソンも1'28.727のタイムで最終的に11番手につけると、佐藤はこれに約0.3秒遅れる1'29.009の13番手でこの日のセッションを終了。トヨタ、Hondaら日本のワークスチームと互角に張り合うタイムを叩き出した。 両ドライバーは不安定な天候に悩まされながらも、佐藤は「僕たちにとっていいスタートとなったと思う。マシンには何の問題もなかったし、すべてが上手くいった」と、A.デビッドソンも「とてもいい1日で、車もまた信頼性があった」と手応えを口にしていた。 Hondaはジェンソン・バトンがトップから1.948秒差の5番手、ルーベンス・バリチェッロは10番手。一方のトヨタは、ラルフ・シューマッハが20番手、ヤルノ・トゥルーリは22台中最下位の22番手となった。