珍鳥オオハシヨシキリは、過去に標本が1体しか知られておらず、その存在すら疑われていたが、およそ140年ぶりにタイで見つかり、その後、英国で新たな標本も見つかった。英国の鳥類保護団体バードライフインターナショナルが7日発表し、「主要な生息地はどこか、絶滅の危機にあるのかなどを、まず調べる必要がある」とコメントした。
オオハシヨシキリはヨシキリの仲間で、1867年にインドで採集された1羽しか知られていなかった。そのため、最近DNAが調べられるまで、標本はほかのヨシキリと同じ種類で、たまたま変わった外見をした個体なのでは、という見方もあった。 ところが、昨年3月にタイの大学助教授らがバンコク近くで、長いくちばしと短い羽根を持ったヨシキリの仲間を捕らえた。そのDNAを検査したところ、オオハシヨシキリと特定できた。助教授は「まるで生きたドードー(絶滅した鳥)のように思えた」という。 さらに6カ月後、今度は19世紀にインドで採集された別の標本が英国の博物館で発見された。これもDNAからオオハシヨシキリとわかった。