ウィルコムは8日、新しい定額プラン「ウィルコムビジネスタイム定額トリプルプラン(仮称)」を6月1日に始めると発表した。月額料金は1900円(3回線以上の契約が必要)で、午前1時〜午後9時の時間帯に070で始まるすべての番号への通話が無料になるほか、電子メールの発信も無料になる。ソフトバンクモバイルが今年1月に始めた定額プラン「ホワイトプラン」が利用者を増やしており、同様のプランを用意して対抗する。
従来の「ウィルコム定額プラン」はすべての時間帯で無料通話が可能だが、月額利用料は3回線以上契約時の法人割引を適用した場合で2200円と、新プランに比べ1件あたり300円高い。また、他社携帯電話への通話は30秒ごとに13.125円、固定電話への通話は30秒ごとに10.5円かかる。 新プランは午後9時〜午前1時の時間帯にウィルコムユーザーを中心とする070番号に通話すると30秒ごとに10円かかるが、他社携帯電話への通話、および固定電話への通話も時間帯に限らず30秒ごとに10円となり、従来の定額プランより安くなる。無料で通話できる時間帯に制限は設けられたが、月額利用料金や他社携帯電話などへの通話料金が引き下げられており、日中の利用が多かったり070以外への通話が多かったりする企業ユーザーに向いたプランといえる。 無料で通話できる時間帯に制限を設けた定額プランは、ソフトバンクモバイルが今年1月16日に月額980円のホワイトプランを開始。同社の8日の発表によると、契約数は3月5日時点で200万件を突破したという。 定額制の先駆けであるウィルコムは、ソフトバンクが昨秋以降に相次ぎ発表した定額プランに対し、当初は「わかりにくい」と距離を置く姿勢を示していた。しかし、ソフトバンクが料金体系をシンプルにしたホワイトプランで攻勢をかけるなか、追随せざるをえないと判断したようだ。