95年10月、テレビ東京系でテレビアニメシリーズがスタートした。その名は「新世紀エヴァンゲリオン」。14歳の少年が人型決戦兵器・エヴァンゲリオンに乗り込み、地球を襲う謎の生物「使徒」と戦うという非日常と中学生の学園生活という日常が交差するストーリーに加え、旧約聖書や心理学を援用した設定、テキストを効果的に使った演出などで幅広い世代に大きな衝撃を与えた。
「新世紀エヴァンゲリオン」は西暦2015年の日本を舞台に、地球を襲う謎の生命体「使徒」と、巨大ロボット「エヴァンゲリオン」に乗り込んで戦う主人公・碇シンジら少年少女の運命を描いた物語。中高生を中心に圧倒的な人気を呼び、ヒロイン・綾波レイのフィギュアやコスプレが流行するなど、その後の「アキバ系文化」に大きな影響を残した。
「新劇場版」は、「エヴァンゲリオン」の表記を企画当初の「ヱヴァンゲリヲン」に変更。基本的なストーリーはそのままに、新たな登場人物やストーリーなどを加えた完全新作で、前編、中編、後編、完結編の4部作となる。
この度、1995年の放送開始から11年の歳月を経て、ついに『新世紀エヴァンゲリオン』の新劇場版が製作されることが決定致しました。『エヴァンゲリオン 新劇場版 REBUILD OF EVANGELION(仮題)』の名の下に製作される今回の新劇場版は、前回のテレビシリーズ及び、劇場版を「旧世紀版」と呼称したいという庵野秀明監督の意向により製作されるもので、前作では明かされる事がなかった真実が描かれることになります。作品構成は全4部作となり、2007年初夏から2008年初夏にかけて3本の劇場用新作映画として公開される予定です。
■『エヴァンゲリオン 新劇場版 前編 REBUILD OF EVANGELION:01』(仮題)
渋谷東急他全国松竹・東急系にて2007年初夏ロードショー
■『エヴァンゲリオン 新劇場版 中編 REBUILD OF EVANGELION:02』(仮題)
2008年陽春全国ロードショー
前編・中篇は、旧TVシリーズの動画や背景等の素材をリファインして使用しつつ、全ての映像が3DCGや最新のデジタル技術を駆使した新撮映像となります。ストーリーも全く新しい設定やキャラクターが登場する等、旧TV版や旧劇場版とは全く異なる各90分前後の劇場用映画となる予定です。
■『エヴァンゲリオン 新劇場版 後編+完結編 REBUILD OF EVANGELION:03、04』(仮題)(2部構成、完結編は完全新作)
渋谷東急系にて2008年初夏全国ロードショー
後編は8割方新シーン・新設定で構成。完結編は旧TV版および劇場版25話・26話を踏襲せず、全く新しいエンディングの完全新作になります。この後編と完結編を合わせて90分前後の劇場用映画として公開する予定です。
・・・・・11年間物議を醸し続けたエヴァンゲリオン。これが真の完結編となる!
「エヴァ」を制作したプロダクション「ガイナックス」ではなく、庵野監督が設立したスタジオ「カラー」で製作されるが、「エヴァ」版のメーンスタッフである「トップをねらえ!2」の鶴巻和哉監督や映画「日本沈没」の樋口真嗣監督らが参加。アニメ「交響詩篇エウレカセブン」の京田知己監督ら新たなメンバーも加わるという。
庵野監督は「本来のアニメファン層である中高生のアニメ離れが加速している」として、「閉じて停滞した現代に志を示す」とリメークの決意を述べ、「『エヴァンゲリオン』を知らない人でも楽しめるよう、面白さを凝縮し、世界観を再構築し、誰もが楽しめるエンターテインメント映像を目指す」と表明している。
“未完”とも言える最終回は大論争を呼び起こしたことは記憶に残る。
論争巻き起こした最終回
物語も佳境に入った24話、最後の使徒・渚カヲルが登場する。人間と全く同じ姿のカヲルはシンジに近づき、二人の間には友情が芽生えるが、シンジはカヲルと対決することになってしまう。ベートーベンの「第九」の調べに乗せて描かれた戦闘シーンは最後の敵にふさわしい荘厳な演出となって、物語の終局を予感させるに十分なものとなった。そしてシンジは人類を守るため、友人でもあるカヲルをエヴァの手のひらで握りつぶす。友人を手にかけるという最大の決断を下したシンジと世界の運命は残り2話に持ち越されたのだった。
しかし、翌週放送された25話は、ほとんどの視聴者の期待を裏切るものだった。ストーリーはまったく展開せず、これまで何度も描かれてきたシンジの内面描写がほぼ全編で貫かれていた。最終回の26話もほぼ同様で、シンジ、ミサト、アスカの3人が内面を告白するという描写が続き、最後にシンジが、周囲の人々に祝福されながら「ボクはここにいてもいいんだ」と心を解放させるという場面で終わってしまう。
物語を完結する劇場版は、25、26話を再制作するという形を取ったが、97年3月公開の映画「シト新生」ではスケジュールが間に合わず、新作部分は約30分で残りは総集編という変則的な形で公開された。同年7月の「END OF EVANGELION」で、人類補完計画が発動され、シンジとアスカ以外の人類が滅亡するというラストが描かれ、物語はようやく完結した。
賛否両論のラストだったが、「シト新生」の興行収入は11億円(同年邦画7位)、「END OF EVANGELION」は14億5千万円(同4位)という好成績で、「エヴァ」は「ヤマト」「ガンダム」と並ぶ日本のアニメを代表する作品としての地位を完全に確立した。作品にとどまらず、フィギュアやアニメ音楽など関連商品も大ヒットした。それから10年、「オタク」「アキバ系」「萌え」といった言葉が一般化し、日本文化を代表するものとなる一つのきっかけを作ったとも言える「エヴァ」。
宇多田ヒカルの新曲「Beautiful World」が『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のテーマソングに決定!
Beautiful World / Kiss & Cry
宇多田ヒカル - Beautiful World
宇多田ヒカル - Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-
宇多田ヒカル - Kiss & Cry
新設定、新画像、新ストーリーの4部作としてスクリーンに復活する「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」その第一弾として9/1より全国公開となる『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のテーマソングとして、宇多田ヒカルの新曲「Beautiful World」が決定致しました。
「Beautiful World」は8月29日にシングルCDとして発売されます。さらには、1999年に発売されたシングル「Wait & See 〜リスク〜」に収録された「Fly Me To The Moon (In Other Words)」を新たにMIXし、「Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-」として収録が決定。
TV版エヴァンゲリオンではエンディングとしておなじみの楽曲だけに、エヴァファンにはたまらない内容になっています!
12年ぶりの興奮必至!『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』
12年もの時を経て、あらたに劇場版として製作された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が、明日9月1日に公開された。
「新世紀エヴァンゲリオン」は、12年前、庵野秀明によって初めて人々の目に発表されたカリスマ的な人気を誇るSFアニメ。巨大な汎用(はんよう)人型兵器“ヱヴァンゲリヲン”に乗る少年・碇シンジを中心に、少年の心の内面を繊細に描き、壮大な物語。
庵野が新たに作り出した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』。本作を待ち望んでいた“EVA”ファンは、12年前、ブラウン管を通して初めて「新世紀エヴァンゲリオン」を目にしたときの胸が震えるような興奮を、いま1度スクリーンで味わうこととなるはずだ。もちろん初めて“ヱヴァンゲリヲン”を目にする新しい世代の観客にとっても、“EVA”とのファーストコンタクトへの感動の大きさは同じはず。分かりやすく、スピーディーなストーリー展開、「かっこいい!」という言葉しか見当たらない戦闘シーンで、さらなる“エヴァ”ファンが激増することになるだろう。
公開が決まっている『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は全4部作。“序”はプロローグとしてテレビバージョンとほぼ同じシーンからスタート。テレビシリーズの6話までとストーリーはほぼ同じだが、「これ、知ってる」というような感覚には決してならないはず。それは本作が、リメークでもない、続編でもない特殊な作品だから。ただ1つ言えることは、テレビシリーズを観ていたときに感じた、かすかな欲求不満。「もっと大きいスクリーンで、この壮大な戦いをもっと見たい!」という願いが、かなえられていること。映像も、音も、最先端技術により、スケールアップした戦闘シーンが、次から次へと繰り広げられる。“序”、最大のクライマックスは、空中要塞(ようさい)ともいえる使徒対EVAの激戦“ヤシマ作戦”。テレビシリーズでは、エピソードの1つであったこの激戦が、圧巻のデジタル技術と、さらに含みをもたせたストーリーで、たっぷりと堪能できる。
日本のアニメはすごい! と心から誇りに思える本作は、1度観たらもう1度観たくなるに違いない。9月は、日本全土を“EVA”が侵略する。
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