ヒラリー・クリントン上院議員は、「私が大統領として戦争を終えます」「私たち議会がこの戦争を(次の大統領に交代する)09年1月までに終えることが出来なければ、私が大統領として終わらせる」。08年の米大統領選で民主党の有力候補となっているヒラリー・クリントン上院議員が2日、自らの大統領就任とイラク戦争終結を目指して、高らかに「宣言」した。
ヒラリー・クリントン氏は20日に立候補宣言をした後、自らのウェブサイトで3夜連続で一般からの質問を受け付けた。「好きな映画は?」との問いには「大学時代は『カサブランカ』で、何度見たかわからない」と答えた。 その後、早々とこのアイオワ州に足を運んだ。民主党関係者との会合では、02年秋のイラクへの武力攻撃容認決議に賛成したことへの質問も。ブッシュ大統領が進めるイラクへの米軍増派に反対するヒラリー・クリントン氏は「あの時点では最善の判断をしたが、大統領はその賛成票を乱用した」と釈明した。 自分が大統領になって「戦争を終わらせる」と断言 クリントン氏は開口一番、「ヒラリー・クリントンです。大統領選に出馬しています」と声を張り上げた。続けて「(民主党の)議席を増やすだけでなく、ホワイトハウスを取り戻したい」と訴えた。 懸案のイラク戦争については「はっきりさせておきたい。もし私が02年10月に大統領だったら、私はこの戦争を始めていない」。02年10月、上下両院で採択されたイラクへの武力攻撃容認決議に賛成し、今も批判されているため、ブッシュ大統領の責任を強調する形で切り返した。 そのうえで、自分が大統領になって「戦争を終わらせる」と断言。ブッシュ氏が「イラクでの米軍駐留は次の大統領になっても続く」と指摘するなか、世論の反発を追い風に、思い切りのいい発言に打って出た。 大統領選に走り始めた高揚感も手伝ってか、スピーチの終わりには「私たちは最初の女性大統領を選ぶことが出来る」と発言。続けて「医療制度改革もできる。地球温暖化もストップできる。(スーダンの)ダルフールの虐殺も止める。イラク戦争の正しい終わり方も見つける」と立て続けに「公約」を乱発した。 米大統領選ヒラリー始動、アイオワ州で他候補追う 08年の米大統領選を狙う民主党のヒラリー・クリントン上院議員が27日、アイオワ州デモインで支持者との対話集会を開き、遊説をスタートした。同州は、州ごとの指名争いを競う党員集会を毎回、全米で最初に実施することで知られ、大統領選の行方を占う重要なポイント。今のところ民主党の先頭を走るクリントン氏だが、同州ではライバルのエドワーズ元上院議員やオバマ上院議員に先を越され、巻き返しを図っている。 「そろそろ女性大統領が誕生してもいいころだ」 クリントン氏のそんな発言を、ロイター通信が伝えた。米国民は女性を選ぶだろうか……。高校の体育館に詰めかけた約1500人の支持者らが抱く疑問には、「挑戦してみないとわからない。私は挑戦する」。 初の女性大統領かアフリカ系大統領か? クリントン氏には「知名度と人気」、夫のクリントン元大統領という「政治参謀」、「資金力」という「三大秘密兵器」がある。 当初は対イラク武力行使に賛成しながら立場を変えた「あいまいさ」も指摘。クリントン氏の当選はクリントン、ブッシュ両家で20年以上ホワイトハウスを独占することを意味し、変化を求める米国人の心理に反するとも指摘されている。 一方のオバマ氏は、父親がケニア出身で、「上院議員で最も貧しい」としていることなどが「美国夢(アメリカンドリーム)」を信奉する米国の庶民に受けているとされるが、半面、資金力や経験の乏しさが弱点ともされている。 オバマ氏 20日の就任パレードは“世界最強”キャデラックの大統領専用車”でパレード ホワイトハウスに80年間続く「奇妙な偶然」大統領の子供は女の子ばかり・・・ オバマUS大統領 47歳の若き指導者が誕生 2009年 US女性初のヒラリー・クリントン大統領が誕生するのか?