ヤフーは25日、同社の運営する「ヤフーオークション」で内部犯行による詐欺が行われた可能性があると発表した。同社の業務委託先の元社員(23)が、落札者もしくは出品者になりすまして金品をだまし取ったとして、岐阜県警が24日までに、詐欺の容疑で逮捕したという。被害は19件、総額145万2310円。ヤフーは今回の被害にあったと確認できた取引に関して補償をする方針。
容疑者は、ヤフーオークションのメールによる顧客対応を2006年2月6日から同10月30日まで担当していた。主にオークションのトラブル対応などをしていたという。その業務上、ヤフーのユーザーIDからメールアドレスや氏名を知ることができた。 詐欺の手口としては、(1)落札期限が近いオークションをチェックして落札者と出品者のIDから、メールアドレスと名前を調べる(2)落札があった際に出品者もしくは落札者になりすまし、即座にメールを送信して、本物の出品者もしくは落札者がメールを出す前に取引を進める(3)落札者から代金をだまし取ったり、出品者から商品を受け取って代金を支払わない――といったものだったという。 詐欺を行ったのは確認されている範囲では06年4月30日から同7月28日まで。被害内容は旅行券9枚9万円相当など、ある程度高額のものもあったという。06年11月に岐阜県に住む被害者が、岐阜県警に届け出たため捜査が始まり、発覚した。 特定のIDによる詐欺行為ではなかっため、ヤフーでは気が付かなかったという。今後は、従業員に対する教育を強化するとともに、なりすまし行為による詐欺を防ぐ仕組みの導入を検討する。 Yahoo!オークション 2006年1月〜9月で10億円の詐欺被害 ヤフオク倒産詐欺続発!「家電ドットコム」に被害報告多数 商品届かず Yahoo!JAPAN ヤフオク登録会社破産、被害者に異例の全額補償 ヤフオク内部犯行で詐欺 岐阜県警が逮捕 ネットオークション、個人装い出品の業者摘発・経産省 オークション詐欺対策へ法整備 「オークションパトロール」ヤフオクの不正出品を巡回検索 ヤフーオークション詐欺団を提訴、財産差押え3000万円請求 Yahoo!オークションでもアフィリエイト開始