AMDから、これまで「4x4」(フォー・バイ・フォー)とコードネームで呼ばれてきた、4つのCPUと4つのGPUを組み合わせたハイエンドゲーマー向けプラットフォームを「Quad FX」が正式発表されました。Quad FXマザーボードは、今後登場予定のクアッドコアCPU(4CPU)にも対応するため、将来的には8CPUコアを実現するためのアップグレードも可能となっています。
Quad FXは当初、4つのCPUコアと4つのGPUを搭載したプラットフォームとして提案されていたが、最終的には新発表のデュアルコアCPU 2基(4コア)と、NVIDIA nForce 680a SLIチップセット搭載マザーボードを組み合わせたシステムと定義。同チップセットは4本のPCI Express x16スロットに対応するが、GPUの個数は要件から除外された。 Quad FX用CPUとして、Athlon 64 FX-70シリーズが新たに導入された。FX-70シリーズは、製品名こそAthlon 64となっているが、CPUソケットはSocket Fで、デュアルプロセッサに対応と、内部仕様はデュアルコアOpteron 2200シリーズと同等となっている。ただし、メモリはOpteronと異なりコンシューマ向けのUnbuffered DDR2 DIMMに対応する。 新CPUのもう1つの特徴として、販売は常に2個セットとなる。 USでの価格は、動作クロック3GHzのFX-74が999ドル、2.8GHzのFX-72が799ドル、2.6GHzのFX-70が599ドルとなっており、2.8GHz動作のOpteron 2220 SEが1個で1,100ドルを超える価格となっていることを考えると、かなり戦略的な価格付けといえる。 動作クロック以外の仕様はほぼ共通で、L1キャッシュが128KB×2、L2キャッシュが1MB×2、製造プロセスは90nm DSL SOI、TDPは125W、対応メモリクロックは800/667/533/400MHz。 Quad FXを、複数の高負荷アプリケーションを同時実行する“メガタスキング”向けのプラットフォームとして提唱しており、2つの3Dゲームと、HDビデオのエンコードとデコードを同時実行しても、パフォーマンスが低下しないことなどをアピールしている。 Athlon 64 FX-60シリーズは、今後も継続販売される。