マグロ好きの日本人は寂しい話題ですが、爆食してマグロを食べつくす訳にもいきません。これからは資源を大切にして、マグロを味わう機会にはその一部を享受できることを幸せに思えるようしなければいけませんね。 今回。、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の年次会合で、最高級マグロのクロマグロ(ホンマグロ)の地中海と東大西洋での漁獲枠(現在は3万2000トン)を07年に2万9500トンに削減することで合意し閉幕したと報道されました。 この結果、07年以降も段階的に削減し、10年には現在より6500トン(約2割)少ない2万5500トンまで減らす。マグロの資源管理では10月にミナミマグロ(インドマグロ)の漁獲枠削減が決まったばかり。今回の合意で高級トロは食卓からさらに遠ざかってしまいます。
国別の漁獲割当量は来年1月に日本で開く特別会合で決める。08年にICCATの科学委員会が合意通り漁獲削減が進んでいるか検証し、不十分な場合は追加措置を講じる。 ICCATが認めている東大西洋と地中海のクロマグロの総漁獲枠は年3万2000トンだが、ICCATの科学委員会は「実際の漁獲量は5万トン」と推定。当面、続けることが可能な漁獲量は1万5000トンとの試算を示していた。 大西洋や地中海では小型魚を生け捕りし、いけすで太らせる「蓄養」が急増、日本にも大量に輸入されている。この蓄養が乱獲の原因と批判されているため、年次会合では禁漁期間を延長したり小型魚の捕獲制限を強化することでも合意。漁獲禁止の対象を現在の「10キロ以下」から「30キロ以下」に拡大し、7月15日〜8月15日の1カ月間と設定されている蓄養向けマグロの禁漁期間を7〜12月の半年間に広げることになった。 また、蓄養場にはさまざまな国の船からクロマグロが搬入されるため、国別の漁獲枠が不透明になりやすい。このため、漁獲した船の国籍や購入した蓄養業者の国籍などの追跡調査を行い、ブラックボックス化している蓄養の透明化を図る。 地中海での漁獲は、欧州と北アフリカの沿岸国が大半を占める。会議では、米国などが漁獲枠をほぼ半減させることを提案。欧州連合(EU)は大幅削減に反対していたが、世界自然保護基金などが強く批判したこともあり、漁獲枠削減を受け入れたとみられる。
■大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の年次会合が地中海のクロマグロ(ホンマグロ)の漁獲規制強化を決めたことで、最大の消費国だった日本への供給量は大幅に減る見通しだ。海域ごとにマグロの資源管理を担う国際機関は、このところ相次いで漁獲規制を打ち出しており、マグロの値上がり傾向が続くことは避けられない。