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November 21, 2006 space
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レーザー光でハワイのすばる望遠鏡精度を約10倍向上

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ハワイのすばる望遠鏡で画像の精度を約10倍向上させるのに成功したと発表した。星の姿をぼやけさせる大気の揺らぎの影響を取り除くことで、精度を高めた。
 

subaru01.jpg
天の川が広がる夜空へ向けて、レーザービームを照射するすばる望遠鏡

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 レーザーガイド補償光学のファーストライト成功 〜すばる望遠鏡の視力を10倍にするレーザーガイド補償光学!〜レーザー光を空に照射して作った「にせの星」を頼りに暗い天体もくっきりとらえる研究を進めている。
 

fig1s.jpg

 
  (左) は10月9日に行われた試験観測で得られたオリオン座の画像、 (右) は1999年のすばる望遠鏡ファーストライト時に撮影した同じ領域の画像です。解像力が格段に改善されていることは一目瞭然です。

 
 同天文台によると、すばる望遠鏡から空へレーザー光を当て、約90キロ上空にあるナトリウム原子を発光させて「ガイド星」を作り、大気の揺らぎを計測する。時々刻々と変化する揺らぎを即座に天体の画像から差し引いて、鮮明な像を得る。「レーザーガイド補償光学」と呼ばれる方法だ。
 

topics061120_s.jpg

 
 10月12日に行ったレーザーガイド星生成システムによるレーザービームの初照射の様子です。これまで補償光学系を使った観測ができるのは、すぐそばに明るい星 (「ガイド星」と呼びます。)があるごく限られた天域 (全天の約1%) だけでした。
 
 
 理化学研究所と共同開発した本システムで、レーザーを照射すると、高度約90kmにあるナトリウム原子層のナトリウム原子が発光するため人工的にガイド星をつくることができます。
 
 
 これにより全天の半分以上の天域で補償光学を用いた観測が可能となります。{レーザーガイド星生成システムの開発は他の8m級望遠鏡でも取り組んでおり、本システムは世界的には4番目となりますが、我が国独自の固体レーザー方式や光ファイバー伝送方式が採用されており、海外からも大変注目されています。
 
 これまでは見たい天体の近くの明るい星をガイド星にしていた。研究チームは「近くにガイド星になる星がなかった遠い銀河や超新星なども観測できる」といい、今後、新しい発見が期待できそうだ。
 
20061121001.jpg

すばる望遠鏡サイト
Subaru Telescope, NAOJ
 
 
 

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