マーズ・グローバル・サーベイヤーは96年11月7日に打ち上げられた。ところが、NASAの発表では、打ち上げ10周年を目前にした今月3、4日、2日間続けて地球との交信が途絶した。5日にいったん微弱な電波を地球に送ってきたものの、以後は交信が絶えて行方不明になった。
火星を現在周回中の米欧の4探査機の最古参で、これまでに約24万枚の画像を撮影。火星表面に水が流れていた跡を見つけたり、磁場の観測から地殻変動があった証拠をとらえたりするなど、多くの成果を上げてきた。 米航空宇宙局(NASA)は、今月初めに地球との交信を絶った火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーの行方を突き止めるため、火星上空で最新鋭探査機による捜索を実施している。超高解像度カメラで「先輩」が現れそうな場所を撮影し、機体が写っていないかどうか、画像の解析を進めている。 この捜索のため最新鋭の探査機マーズ・リコネッサンスを捜索に使うことにした。昨年8月に打ち上げられ、今年9月に観測用の低軌道に入ったばかり。搭載カメラは、過去の探査機の約6倍もの解像度をもつ。
NASAでは、以前にも探査機マーズ・ポーラー・ランダーの捜索を実施した事があり、その際には、今回行方不明になった火星軌道を周回するマーズ・グローバル・サーベイヤーが1999年と2000年に撮影した南極付近の画像を専門家が再分析した結果、パラシュートやランダーの機体、エンジンが地表を吹き飛ばした跡が確認された。 1999年12月に火星の南極に着陸を試み、直後に通信が途絶えて消息不明となっていたが、米航空宇宙局(NASA)の探査機マーズ・ポーラー・ランダーが、着陸予定地点に近い場所で発見されている。 火星では、今だに火星探査車オポチュニティーや活躍している。地球で予想するよりも案外環境がいいのかも??
火星探査機、通信途絶は人為ミス?…NASA調査 火星を周回する探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーの通信が昨年11月に途絶し、観測終了に追い込まれた原因について、米航空宇宙局(NASA)の調査で人為ミス説が浮上した。 米航空宇宙局(NASA)の担当者が9日、専門家の会合で「6月に送信したソフトウエアに誤りがあったため、搭載電池が過熱した」との可能性を指摘したという。NASAはさらに詳しく調査するための内部委員会を発足させた。 1996年に打ち上げられた同機は、当初計画の2年を大幅に超えて約9年間も観測を行ったことから、老朽化による故障は仕方がないと受け止められていた。 しかし、ソフトの誤りが確認されれば、最後までそれに気付かなかったNASAの管理体制に批判が集まりそうだ。 火星探査機故障、プログラム更新時の人為ミス…NASA 昨年11月に火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーの通信が途絶し、観測終了に追い込まれた原因について、米航空宇宙局(NASA)は人為ミスと断定し、13日発表した。 ミスは昨年6月、地球との高速通信用アンテナの制御プログラムを更新した際に起きた。地上からの更新の指令が記憶装置の誤った位置に書き込まれ、2種類のデータが壊れた。 この結果、太陽電池パネルの動きに異常が起こり、蓄電池1個が太陽に面して過熱、もう1個の蓄電池は充電不足になった。緊急時の通信も行えず、危険な状態を知らせるデータが地上へ届かなかったという。 NASAは今後、他の探査計画について、同様のミスを起こす恐れはないか点検を行う。
昨年11月に火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーの通信が途絶し、観測終了に追い込まれた原因について、米航空宇宙局(NASA)は人為ミスと断定し、13日発表した。
ミスは昨年6月、地球との高速通信用アンテナの制御プログラムを更新した際に起きた。地上からの更新の指令が記憶装置の誤った位置に書き込まれ、2種類のデータが壊れた。
この結果、太陽電池パネルの動きに異常が起こり、蓄電池1個が太陽に面して過熱、もう1個の蓄電池は充電不足になった。緊急時の通信も行えず、危険な状態を知らせるデータが地上へ届かなかったという。
NASAは今後、他の探査計画について、同様のミスを起こす恐れはないか点検を行う。