鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を調べたところ、ウイルスが人間の鼻やのどの細胞に取りつけるようになるために重要な変異2種類を、東大医科学研究所の山田晋弥研究員と河岡義裕教授らのチームが見つけた。
人に感染した各地で出現するウイルスについて、2種類の変異を監視していれば、人での流行が近づいているかどうかの目安になるという。16日発行の英科学誌「ネイチャー」に発表した。 河岡教授らは、ベトナムやインドネシアなどと共同研究。鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)のうち、ベトナムで人に感染した2株と、タイで人に感染した1株について、ウイルスが人や鳥の細胞に取りつくのに使うトゲ(ヘマグルチニン)の構造を分析した。トゲはたんぱく質で、アミノ酸が560個並んでできている。 他の鳥インフルエンザウイルスとの違いを調べた結果、トゲの中でも細胞とじかに接する部分にある182番目と192番目のアミノ酸のうち、どちらかが別のアミノ酸に変異すると、ウイルスが人の細胞に取りつく能力ができると判明。この2カ所以外でも、特定の4カ所の変異が組み合わさると、人の細胞に取りつけることも分かった。 豚インフル 世界に拡大!…パンデミックの危機! 新型インフルエンザ大流行(パンデミック)を防ぐには!? タミフル と インフルエンザ ! どちらが危険? インフルエンザ と “かぜ” とは?? 鳥インフルエンザ 人に感染する重要な「変異」発見! 新型インフルエンザ 満員電車の通勤が感染加速