2007年からフェラーリに移籍するキミ・ライッコネンは、ドイツの新聞『ビルド』紙とのインタビューに応じ、「フェラーリでワールドチャンピオンになる」と決意を語った。現地時間(以下、現地時間)12日、イタリアの新聞『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙が、K.ライッコネンのコメントを掲載した。
今季第12戦イタリアGP終了後、ミハエル・シューマッハの引退表明と共に、K.ライッコネンのフェラーリ入りが発表された。契約は3年となっている。K.ライッコネンは、マクラーレン・メルセデスで過ごした日々を振り返り、「今後は、マクラーレン・メルセデスのマシンは、バックミラーでしか見ないだろうね。僕が5年間で9回しか勝てなかった理由は、山ほどあるよ。自分がミスをしたせいでもある。でも単に、マシンの信頼性が足りなかったからだ」とコメント。 そして、新たなチームでの目標を、「大分前から、フェラーリに移籍することを決めていて、このチームとなら、ようやくワールドチャンピオンになれるって信じている。すぐに叶えるのは難しいけど、それが僕の目標だ」と語っている。また、ライバルについては、「一番のライバルは、ワールドチャンピオンのフェルナンド・アロンソじゃなくて、チームメイトのフェリペ・マッサだろうね」と、マクラーレンに移籍するF.アロンソよりも、フェラーリでのチームメイトを警戒するとした。 K.ライッコネンは、7度に渡ってワールドチャンピオンに輝いたM.シューマッハ(ベネトンで2回、フェラーリで5回)のシートを継ぐことになるが、M.シューマッハの打ち立てた記録に対し、「マシンとチームが間違っていなければ、この記録を破ることも可能だよ。彼の記録は永遠じゃない。そうだね、僕が記録を破りたいところだけど、それをするのは僕じゃないだろうね。7回タイトルを獲るほど、長くは走らないつもりだ。多分、フェラーリとの契約が、僕の最後の契約になると思う」と、フェラーリでの3年間に賭ける熱意を改めて明らかにしている。 現役は引退したものの、M.シューマッハはフェラーリの一員として、今度もチームに関わっていく模様だ。現在のところ、新たにフェラーリCEO(最高経営責任者)に就任したジャン・トッド氏の右腕という役割が発表されている。K.ライッコネンは、M.シューマッハのサポートを受けることを、「彼の助けを活かさなかったら、間抜けだよ。もしミハエルが、僕がフェラーリに馴染むことや、タイトルを獲得するのに手助けをしてくれたら、すごく嬉しいよ」と歓迎したうえで、「でも、彼が僕のためにテストをするというのは、馬鹿げてると思う」との見解を示した。さらに、K.ライッコネンのマシン開発能力を疑う声や、熱心に仕事をしないという噂に対して、「僕のことを良く知らないから、そんなことを言うんだよ。僕は、チームに加入して、いつものように猛烈に速く走ってみせるよ。もしフェラーリが望むなら、毎日夜10時までだって働く。努力は惜しまないよ」と反論している。 そして、新たなチームへ加入するに際し、「僕のことを良く知ってもらうには、新しいスタッフと一緒にサウナに行かないとね」と冗談まじりに語りつつ、酒好きとして私生活に注目が集まることもあるが、「ライフスタイルを変える必要はないよね?」と、従来の姿勢を貫くことを表明した。