ヤフーオークションは犯罪者にとっては大きな市場なんですね。こんな詐欺被害を作り出す一大産業が他に存在しないことを考えると、犯罪の温床になっている現実があります。 ヤフーが公表した2006年1月から9月までに、「Yahoo!オークション」で詐欺に遭った人に支払った補償金は4億4,400万円で、前年同期から半減したが、それでも10億円の詐欺と保証対象にならない詐欺被害が多く存在している事実は何も変りません。
ヤフーでは、Yahoo!オークションの取引で詐欺に遭ったユーザーに対して、50万円上限で落札価格から20%控除した金額を補償していますが、これは警察に被害届を出して受理されたあと、正式に請求できる被害者の時間的精神的な苦痛を伴う複雑な手続きを経て、請求された金額ですので、泣き寝入りしている小額被害者もいる事をかんがえると、詐欺犯罪者の一大産業となっています。 ヤフーによれば、2006年における補償金額は、1〜3月が1億3,500万円、4〜6月が1億4,300万円、7〜9月が1億6,600万円で合計4億4,400万円。2004年1〜9月の補償金額は4億9,800万円、2005年同期は8億6,500万円と言うことで、20%は被害者が泣き寝入りするわけですので、犯罪被害は10億円にも達します。 2006年1〜9月におけるYahoo!オークションの取扱高は5,104億円で、ヤフーは出品手数料(10.50円(税込)、1,890円(税込)、2,940円(税込))や落札手数料(落札額の5%(税抜)、1,890円(税込)、2,940円(税込))を徴収している訳で、前年同期比で8%も増えたそうですから、詐欺の温床となっている一大産業を維持して、手数料を増やす苦労相当でしょう。 悪いことが拡大するのであれば、社会的責任も問題となりますが、それでも2005年よりは、2006年1〜9月の補償金額は前年同期から49%減少しているそうで、Yahoo!オークションでも対策を練っているのか、詐欺行為が巧妙になっているのか・・・ リスクはありますが、メリットもあるオークションですから、ヤフーの対策を待つだけではなく、自己防衛と自分でリスクと理解しメリットを得られる経験と知識が必要になるんでしょうね。
ヤフーオークション詐欺が激減!07年はピークの1割 インターネットオークションに出品しながら落札者に品物を送らない詐欺が大幅に減っている。出品数の8割が集中するヤフー(東京)の「ヤフーオークション」は、最悪だった2005年に比べ被害額が1割程度になった。出品者の身元確認の厳格化、疑わしい出品のチェック、落札者に品物が届くまで会社が代金を預かるなど、運営会社の対策が功を奏している。 オークション比較サイトを運営する「オークファン」の調査では、主要な4つのネットオークションで昨年11月の1カ月間に落札されたのは計約1200万点で、1000万点以上がヤフーだった。 ヤフーによると、オークション取扱総額が増え続ける中、詐欺被害者に支払った補償金(被害額の8割)は昨年1―9月で約9000万円。 06年同時期の約4億4000万円、05年同時期の約8億7000万円と比べると大きく減少した。補償金は被害者側に特別な落ち度がない限り払われ「詐欺被害額と連動する」(同社)という。