コンピューターなどに対する攻撃に即応するため、米空軍が「サイバー空間防衛司令部」を創設する構想が明らかになった。国家安全保障のためには、現実の空間だけでなく「サイバー空間でも多くのことが可能であることに気付いた」ためだという。
空軍幹部は、特に中国が過去10年間にわたり米国のコンピューターネットワークへの侵入を試みてきたと述べ、サイバー空間では米国と「対等の競争相手」だと指摘。「米国と戦うつもりなら受けて立つ」と宣言した。 司令部は南部ルイジアナ州のバークスデール空軍基地に置き、司令官には第八航空軍のエルダー中将が就任する見込み。 空軍によると、サイバー空間防衛の必要性は高まっており、米国の基幹サーバーへの攻撃、レーダーや航行アンテナに対する妨害電波、衛星利用測位システム(GPS)を利用した爆弾攻撃などへの対応が急務という。 米空軍は2005年12月の綱領改定で、空、宇宙と並び新たにサイバー空間を作戦領域に加えた。