最も古いハナバチの仲間はわずか体長約3ミリとアリのように小さいが、花粉をせっせと運んで植物の繁栄に貢献したらしい――米国の研究者が、約1億年前のハチ入り琥珀(こはく)をミャンマー(ビルマ)で発見した。26日に米科学誌サイエンス電子版で発表する。
琥珀は大昔の松ヤニなど樹脂の化石。周囲にいた昆虫などを取り込み、タイムカプセルのように保存することがある。今回のハチは白亜紀初期(約1億年前)の琥珀から、よい保存状態で全身が見つかった。これまで知られているハナバチの化石より4500万〜3500万年古いという。 体長は2.95ミリメートル。枝分かれした羽毛状の体毛など、花に集まるハチの特徴を多く持っていた。この毛は頭や脚などから生えており、現在のハチ同様、幼虫のエサにする花粉集めに使っていたらしい。 ハナバチの仲間などの昆虫が花から花へと花粉を運ぶ役割を果たすことで、白亜紀初期から中期にかけ、花を咲かせる植物が急速に多様化したと考えられている。 茨城県自然博物館の久松正樹・首席学芸主事は「原始的なハチの仲間の化石は約2億年前のものが見つかっているが、被子植物と関係の深いハナバチが中生代から見つかったのは新しい発見」と話している。 琥珀から8700万年前のカマキリ!国内初岩手で発見! 琥珀から1億年前のハチ 米研究者がミャンマーで発見ジェラシックパーク実現!? 琥珀から2000万年前のクモの化石 映画「ジュラシック・パーク」が現実に・・