三菱UFJメリルリンチPB証券は10日、100万ドル(約1億2000万円)以上の資産を持つ日本の富裕層の1人当たり平均保有資産は270万ドル(約3億2000万円)との調査報告を発表した。 アジア地域の富裕層の平均は320万ドル、世界の富裕層平均は380万ドルで、同証券は「日本はお金持ちの数は多いが小粒」と分析している。
報告は、米大手証券メリルリンチと調査会社キャップジェミニ社がアジア主要8カ国・地域の富裕層について、世界銀行の国民所得統計などをもとに推計した。 05年末時点で、居住目的の不動産を除く資産が100万ドル以上ある富裕層はアジア地域で約240万人。このうち日本は最多の約141万人で6割を占めた。 一方、富裕層1人当たりの平均保有資産では、日本は8カ国・地域の7番目。トップの香港の530万ドルや2位の中国の500万ドルと大きく差がついた。3000万ドル(約36億円)以上の資産を持つ「超富裕層」はアジア地域に約1万5600人いるが、日本はその約3割の約4800人だった。 同証券によると、日本では団塊の世代が退職金や相続などで富裕層に仲間入りする例が出ており、「小粒なお金持ち」が今後も増えそうだという。