ここ数日、連日のように話題になっていた噂が本当になりました。インターネット検索大手の米グーグルは9日、動画投稿サイト大手のYouTube:ユーチューブ(社員65人)を買収すると発表したのです。買う買うと言われていて交渉が決裂することもありますが、今回は相思相愛だったのでしょうか? 買収額は16億5000万ドル(約1963億円)で、グーグルは自社の株式で支払う。買収完了後もユーチューブは独立して営業を続け、65人の従業員全員がそのまま同社にとどまるそうですが、技術者の交流は盛んになり、より使いやすいYouYubeに進化しそうですね。
グーグルのエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)は同社買収について「ユーチューブは魅力的で強力なメディア・プラットフォームを築き上げた。これは世界の情報をまとめ、誰にでも利用しやすくするというグーグルの使命を補完するものである」と語った。 一方、ユーチューブ共同創設者のチャド・ハーリー氏は「グーグルと力を合わせることで、われわれはグーグルの世界規模の展開、技術面の指導力の恩恵に浴し、ユーザーには一層広範囲な娯楽体験を提供でき、またわれわれのパートナーには新たな好機をつくり出すことができる」と述べている。 ユーチューブは2005年2月の設立から2年足らずで急速にオンライン上で人気が高まり、ユーザーが自作ビデオなどの動画コンテンツを自由に提供する同社の無料サイトの閲覧は、1日当たり1億回以上に達するという。 買収は株式交換で行われる見通しと言うことで、これからも値上がりするだろうGoogle株は現金よりも価値があるかもしれません。
グーグルの株価は6日、ユーチューブと買収交渉に入ったとの報道を受けて約2%上昇。過去2営業日で同社の時価総額は、ユーチューブ買収総額の2倍以上に当たる40億ドル近く押し上げられた。 グーグルはユーチューブ買収により、ヤフーなどに遅れを取っている動画サービスの強化を図るとみられている。 YouTubeが今後どのように変わっていくかに注目が集まるが、買収交渉の間にGoogleとYouTubeのエンジニアが話し合いを行なった結果、GoogleがYouTubeを改良する方法が20から30個見つかったという。今後どのプロジェクトを優先するかはまだ定まっていないが、「プロジェクトに不足はない」としており、広告技術、検索技術の双方で多くの改良が行なわれる見通しだ。 YouTubeは著作権侵害コンテンツに悩まされているが、GoogleとYouTubeはこの点で考えが一致しており、著作権侵害コンテンツを決して容認しないこと、そして発見次第、削除することを明言した。
GoogleがYouTubeを買収したことにより「Google Video」の存在が注目されるが、Google Videoは存続すると説明されており、GoogleのCEOであるEric Schmidt氏の言葉を借りれば「永久になくならない」という。