英スコットランドの作家J・M・バリーが約100年前に書いた「ピーターパン:peterpan」物語の公式の続編「ピーターパン・イン・スカーレット:Peter Pan in Scarlet」が5日、英国をはじめ31カ国で発売された。バリーから版権を寄贈されたロンドン市内の小児病院が選んだ英国の女性人気児童文学作家ジェラルディン・マコーリアンさんの作で、ピーターパンやウェンディらおなじみの顔ぶれのほか、新たな登場人物が活躍する。
具体的な筋立ては明らかにされていないが、マコーリアンさんがBBC放送に語ったところによると、続編の中でウェンディは人妻・母親として登場するなど、ピーターパン以外の子供は成長したことになっている。 「最初に彼らがしなければならなかったのは、『ネバーランド』に行けるようにもう一度子供に戻ることでした」とマコーリアンさん。しかし、彼らが訪れたネバーランドは以前よりも寒く、危険で、恐ろしい所になっており、フック船長の霊がうろついているという。 永遠の少年・ピーターパンは変わらぬ姿で登場、妖精ティンカーベルは作品の冒頭には現われないが、代わりに「ファイアーフライヤー」という男の妖精がお目見えする。このほか、謎めいたサーカス団長「ザ・グレート・ラベロ」など新たな登場人物も加わっている。 マコーリアンさんは世界中の約200人の作家の中から選ばれ、執筆を担当した。 「こんなに大ごとになるとは知らず、執筆契約した時よりドキドキしています」と語っている。続編の発行部数は50万部以上で、英語版をはじめ、フランス語版、中国語版などがある。印税は小児病院とマコーリアンさんが折半する。 ■Peter Pan in Scarlet