映像コンテンツの家庭内伝送路として、PLC(電灯線ネットワーク)が現実味を帯びてきた。松下電器産業では、最大で190Mbpsのデータ通信が行なえるHD-PLCに対応した製品では、既に米国で販売を行なっているイーサネットアダプタ「HD-PLCアダプター」や、電力線経由で撮影画像の送受信が可能な「HD-PLC内蔵ネットワークカメラ」と「HD-PLC内蔵モニタリングテレビアダプター」、組み込み向けのモジュールなどが展示されている。
このうち、HD-PLCアダプターについては日本国内でのPLCの認可が行われ次第検証を行ない、2006年内には販売を開始したいとしている。また、価格については2台セットで199ドルとなる米国の販売価格とほぼ同じ値段の設定を予定している。このほかの製品についても、2007年には製品化し販売を開始した意向を明らかにした。 ハイビジョン映像の伝送、PCを使った監視カメラの映像伝送、Xbox 360を使ってのコンテンツ伝送などがHD-PLCのネットワーク上で稼働していたが、すべてを足しても利用される帯域幅は40Mbpsほどで、「190Mbpsというキャパシティは家庭内で利用する分には十分と考えている」というのも頷ける。QoSも実装しているので、IP電話のようにリアルタイム性が求められるアプリケーションを優先的に伝送させることが可能だ。 また、ブースには10BASE-T/100BASE-TX×4ポートのスイッチングハブを装備したイーサネットアダプタ「HD-PLCアダプター」や、ACアダプタを内蔵しルータなどの電力供給も同時に行なえるイーサネットアダプタ「HD-PLC内蔵ACアダプタ」などを参考出展している。いずれの製品も、商品化の時期や仕様、価格などは未定だ。