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October 2, 2006 space
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ディープインパクト3着 仏・凱旋門賞

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競馬G1、第85回凱旋門賞は1日(日本時間2日)、パリのロンシャン競馬場(芝2400メートル)で8頭が出走して行われ、武豊騎手騎乗のディープインパクト(牡4歳、池江泰郎厩舎)は3着に終わった。日本の最強馬が世界最高峰のレースを制することはできなかった。
 

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 競馬の世界最高峰G(1)競走、凱旋(がいせん)門賞(芝2400メートル)は1日(日本時間2日)、フランス・パリ郊外のロンシャン競馬場で行われ、日本から参戦した武豊騎乗のディープインパクト(牡4歳、栗東・池江泰郎(やすお)厩舎(きゅうしゃ)は3着に終わった。優勝は地元フランス馬のレイルリンク。

 レースは8頭立てで行われ、ディープインパクトは3番手追走から直線で一度先頭に立ったものの、最後2頭に交わされ惜敗した。

 日本調教馬は、1999年にエルコンドルパサーが2着に入ったのが過去最高成績。

 昨年、日本で史上2頭目の無敗三冠馬となったディープインパクトは、今年も天皇賞(春)など3戦全勝して渡仏。世界の頂点に挑んだが、優勝はならなかった。

 競馬場にはこの日、午前11時の開門前から多くのファンが並んだが、その大半は日本人。レースまでには約5000人が集まった。場内には日本語の案内表示も目立ち、地元パリジェンヌに負けない熱気で、大きな声援を送った。
 
 
 ディープ、仏でも断トツ1番人気 午前中の単勝オッズ
 
 ディープインパクトの午前中の単勝オッズが、断然1番人気の1.1倍を示した。数千人単位の日本人サポーターがロンシャン競馬場を訪れ、記念品やおみやげとして買っているのが原因だ。「日本ではいつも1倍台。フランスなら2倍以上になると思ったのに……」と一獲千金を狙ったくちには案外なオッズとなった。
 
 
 「ジャパニーズ、クレージー」 凱旋門賞に殺到の日本人
 
 日本最強馬、ディープインパクトが「凱旋門賞」を走るパリ・ロンシャン競馬場では、1日昼前の開門を日本人ツアー客ら数百人が待ちわびた。
 
  午前11時(日本時間午後6時)すぎに正門の鉄さくが開くと、先頭に並んでいた日本人の若者10人ほどがスタンドへと全力疾走。狙いはゴール前の好位置だ。勢い余って1人の靴が脱げる本気ぶりに、競馬場職員からどよめきが起きた。

 別の日本人グループは正門近くにあるプログラム(無料)の配布所に殺到した。1人1部が決まりだが、ネット競売にでも出すつもりか、5部6部とわしづかみにする人も。一時は配布所を100人ほどの日本人が取り囲み、テーブルが倒れた。開門から約15分後、係員が「もうありません。スタンドへ進んで下さい」と絶叫した。

 正装した英国婦人は「ジャパニーズ、クレージー」と眉をひそめた。だが、5000人ともいわれる日本人のために、売店や両替所は日本語の表示を掲げて歓待した。応援用に無料配布されたミニ国旗でも、日の丸がたちまちなくなった。
 
 
 ディープ、世界一へ 課題二つ 凱旋門賞
 
 ディープインパクトが凱旋門賞を制するためには二つの課題を克服しなければならない。
 
 最高の負担重量59.5キロ
 
 一つは負担重量だ。4歳以上の牡馬(ぼば)は59.5キロを背負う。デビュー以来の11戦でディープが経験したのは58キロまで。一般に重量が重くなると瞬発力が落ちるとされる。初めて背負う重量で、ディープの持ち味が殺される心配はある。
 
 59.5キロは同じ年のハリケーンラン(4歳)、年上のシロッコ(5歳)の強敵2頭とは同じ条件だが、3歳のレイルリンクやシックスティーズアイコンとは3.5キロの差がある。最近の10年間でも3歳が8勝しているように、軽い負担重量を生かす3歳勢は怖い。
 
 
 初コースでのレース勘
 
 二つ目は平常心でレースを運ぶことができるかどうかだ。
 
 ロンシャン競馬場は下見をしているとはいえ、実戦は初めて。「アウエー」の地でも自分のリズムを壊さずに走ることが大切だ。6月25日の宝塚記念以来、レースから遠ざかっていることが気負いにつながると、落とし穴になりかねない。
 
 前半1000メートルをうまく折り合って走ることができれば、チャンスは広がる。
 
 
 ディープインパクトは2枠、馬番は1番 凱旋門賞
 
 競馬の第85回凱旋門賞(パリ、日本時間10月2日午前0時35分発走)に出走する8頭の馬番、枠順と騎手が29日、発表された。ディープインパクト(武豊騎乗)は2枠からのスタートとなった。フランスでは発走枠と馬番(ゼッケン)は別で、馬番は「1番」。強敵のハリケーンラン(ファロン騎乗)は1番枠(ゼッケン2)、シロッコ(スミヨン騎乗)は6番枠(同3)からの発走だ。
 
 
 英各紙、ディープに高評価 凱旋門賞「優勝の一角」
 
 26日付の英国各紙は、競馬の凱旋門賞(10月1日・パリ)の展望記事を掲載し、ディープインパクトを優勝候補の一角として取り上げた。
 
 ガーディアンは、ディープインパクトが良馬場を得意とするのに対し、ハリケーンラン、シロッコは軟らかめのコースが好きだと指摘。「パリ周辺の長期天気予報では、多量の雨が降る可能性は少なく、ディープインパクトには助けになるだろう」とした。タイムズは、ディープインパクトの実力を評価しながらも、外から差すスタイルが通用するかという点で、やや疑問符を付けた。

 英大手ブックメーカー(賭け屋)の予想では、3社のうち2社がディープインパクトを1番人気にし、1社がハリケーンラン、シロッコに次ぐ3番人気だった。
 
 

 ディープインパクト1日夕出走 パリ・凱旋門賞
 
 日本の最強馬は花の都パリでも飛ぶことができるか――競馬の第85回凱旋門賞は1日午後5時35分(日本時間2日午前0時35分)、パリ・ロンシャン競馬場で行われる。国内で敵なしのディープインパクト(牡(おす)4歳)が、過去、欧州以外の馬が勝ったことのない世界最高峰のレースに挑む。観戦ツアーでファンが大挙して押し掛け、NHKが総合テレビで生中継するなど、周囲が過熱する中での2分30秒の大一番だ。

 旅行会社大手のエイチ・アイ・エスでは観戦ツアーで、計350人をパリに送り込む。今夏、ドイツで開催されたサッカー・ワールドカップ(W杯)の日本戦3試合で、1000人の観客を扱った。凱旋門賞の350人はW杯1試合とほぼ同じ数。同社は「サッカーW杯並みの人気」と分析する。

 近畿日本ツーリストは5月に60人分を売り出したあと、追加募集を重ねて、280人分が埋まった。JTBを合わせた3社だけでも、1000人規模のツアー客があり、総数は把握できない状況だ。

 パリに駐在事務所を持つ日本中央競馬会(JRA)は日本人客を4000人と見込む。地元の競馬統括機関と協力し、日本語による馬券購入カードを2万5000枚作製した。フランス国内でしか購入できないが、単勝馬券は希少価値から大量購入が予想される。馬名が印字されることはないが、早くも収集の対象になっている。

 NHKは衛星第1と併せ、今回初めて、総合テレビで海外レースの生中継に踏み切る。「ディープ専用カメラ」を4台設置する予定だ。

 スポーツ報道センターの木下千里チーフプロデューサーは「最強の馬と最高の騎手(武豊)が世界最高峰に挑戦するレースは、一般の人も注目しており、総合で生中継する意義は大きいと判断した」と話す。

 ■準備周到

 ディープインパクトが日本を出発したのは8月9日だった。7月に、金子真人オーナー(61)、池江泰郎調教師(65)、武豊騎手(37)の3人が渡仏し、滞在先を探した上でのことだ。

 デリケートな動物だけに、移動や現地入りしてからの調整は周到だった。搭乗予定便の欠航などに対応できるように、貨物便数の多い成田空港から出発。そのため、本拠を置く滋賀県栗東市のJRAのトレーニングセンターから、茨城県美浦(みほ)村のJRA美浦トレーニングセンターにいったん移して出国検疫を受けた。

 栗東から美浦への移動、検疫期間中、渡仏後のシャンティイ調教場と、この間、ディープインパクトの傍らには1頭のサラブレッドが常に寄り添った。ピカレスクコートという名の同い年の牡馬(ぼば)だ。

 「仲間がいると安心する」(池江調教師)のは集団性を持つ馬の特徴だ。精神面を支える意味で、金子オーナーが持ち馬の中から相性の良さを見て選んだ。食料のエンバクやミネラルウオーターも日本と同じものを大量に持ち込み、移動直後の環境の変化に備えた。渡仏して約50日がたつが、体調を崩すことはなかった。

 2頭の輸送費だけでも約800万円かかる遠征経費は、厩務(きゅうむ)員や獣医師の滞在費などを含めて数千万円単位といわれる。

 ■勝機

 地元の競馬日刊紙がトレーニングの様子を1面で報じるなど、ディープインパクトへの注目度はフランスでも高い。

 国際競馬統括機関連盟(IFHA)が7月に発表した、競走馬の世界50傑で1位。世界ランキングにあたるもので、日本勢としては初の快挙だ。8月の最新版で2位タイに落ちたが、今回対戦するハリケーンラン(仏)やシロッコ(仏)と同等の評価を受けている。

 ディープインパクトが高評価を受けるのは、日本馬全体の底上げがひとつの理由だ。98年に武豊騎乗のシーキングザパールが仏GIを制した後、タイキシャトル、エルコンドルパサーなどのGI優勝が続いた。昨年はシーザリオが史上初めて米国GIに勝ち、日本馬の活躍の場を広げた。

 もっとも、海外初挑戦のディープインパクトについて、レース間隔が開いている点を不安視する声もある。

 最後の実戦は6月25日の宝塚記念。凱旋門賞は98日ぶりのぶっつけ本番となる。欧州では照準を合わせた大レースに備えて前哨戦を走るのが一般的だが、池江調教師は「前哨戦で無駄なエネルギーを使うより、本番にすべてをぶつけたかった」とあえて、このローテーションを選んだ。

 英国の競馬日刊紙レーシング・ポストは、「ディープインパクトが凱旋門賞に勝った場合、種馬として100億円の価値がある」と報じている。国内における最高クラスの馬で種付け料は1回1200万円程度で年間25億円に上る計算だが、凱旋門賞王者となれば、この数字も一気に跳ね上がると予想されている。

 本番を翌日に控えたディープインパクトは30日朝もシャンティイ調教場で順調にトレーニングをこなした。池江調教師は「ほれぼれするような動き。最高の状態で出走できます。(世界を)びっくりさせたい」とコメントした。


 
 《凱旋門賞》
 
 1920年、外国馬と対戦することによって、フランス産馬の強化につなげようと始められた国際レース。芝2400メートルでスピードとスタミナの両面が試される。毎年、10月第1日曜日にロンシャン競馬場で行われる。今年の賞金総額は200万ユーロ(約3億円)、1着賞金は114万2800ユーロ(約1億7000万円)。

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HOMENews BlogsTravel | October 2, 2006 |  twitter Livedoor Buzzurl はてな Yahoo!ブックマーク人が登録
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