Blu-rayとHD DVDの両対応ディスク、ワーナーが開発ワーナーブラザースが特許を出願した技術は、1枚のディスクにDVD、Blu-ray、HD DVDの映画を格納することができる。 1枚のディスクで競合する2つの高精細DVDフォーマットを両方再生できる技術の特許が出願された。この技術がうまくいけば、ハリウッドを分裂させ、消費者を混乱させた戦いの融和策になるかもしれない。 この特許出願を行ったのはWarner Bros.の3人の従業員。うち2人は同社のエンジニアだ。
この「複層デュアル光学ディスク」はCDあるいはDVDフォーマットでデータを記録する第1の層、大容量フォーマットを再生できる第2の層、それと競合するフォーマットのデータを格納する第3の層を持つ。 ソニーが支持するBlu-rayと東芝主導のHD DVD、競合する2つの高精細フォーマットはいずれも青色レーザーを採用しているが、互いに互換性はない。 このため消費者はどちらかのフォーマットを選ばなければならない。アナリストは、こうした状況は消費者の反発を招き、容量と画質を高めた次世代DVDの成長を抑え込んでしまうだろうと予測している。 ハリウッドの映画会社は2つの陣営に分かれ、それぞれ2つのフォーマットのうち片方を支持している。標準的なDVDフォーマットに加えて、両方の形式で映画を作成するところもあるが、それには費用がかかるだろう。家電販売店はこうした現状に渋い顔をしている。 「メーカーの立場から見ると、1つの製品(例えば映画)で消費者の要望を満たすために、3種類のディスクフォーマットを製造して流通させるのは不利だ」と発明者は出願書類の中で述べている。 「さらに、DVDディスクに複数のフォーマットがあれば、どれを入手(あるいは購入)すればいいか小売店や消費者は混乱する」 NewScientist誌が9月19日に、この出願をWebサイトで報じた。 Warner Bors.関係者からのコメントはまだ得られていない。 Time Warner傘下のWarner Bros.は、9月26日にキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロック主演の「イルマーレ」を公開するのと同時に、3種類のフォーマット――2つの高精細フォーマットと標準的なDVD――で別々に販売する初の企業となる。 今回の特許出願に携わっている弁護士によると、出願を行ったのはWarner Bors.に勤務するウェイン・M・スミス氏、アラン・ベル氏、ルイス・S・オストロバー氏。12月に米特許商標庁に提出され、先月公開された文書には3氏の社内における所属は記載されていない。 DVDに収録される映画は、技術によって異なる深さに格納される。Blu-rayは表面からわずか0.1ミリ、HD DVDは0.6ミリのところに情報を格納する。 Warner Bros.の発明者らは、反射膜を使うことで、レーザーがディスクの1番上の層を読み込み、必要であれば「通り抜けて」下の層に届くようにできるとしている。ディスクのもう片面に追加情報を格納することもできるという。 「トータルHDディスク」Blu-rayとHD DVD次世代2方式対応DVDソフトを開発 Blu-rayとHD DVDの両対応ディスク ワーナーブラザースが特許を出願