1000人一緒に24時間夜を徹して、80キロを歩く伝統行事「歩行祭」。高校最後の歩行祭に、甲田貴子は密かに心の中で賭けをしていた。それは、クラスメイト西脇融に声をかけること。貴子と融の父親は同じで、父の葬儀で初めて出会ったのだ。同じ高校になり、気まずいまま時は流れているが、今夜こそはと思う貴子。しかし、クラスメイトは彼女が融のことを意識しているのは、恋愛感情からだと誤解し続けている。
高校生活で最後の歩行祭、生徒それぞれが思いを抱えながら、長い道のりを歩き始める。 映画の中の1シーンで、男子生徒二人が田んぼが広がるまっすぐな道に座りながら、「この光景をお前と一緒に見ることは二度とないんだよな」というシーンがある。普段はふざけ会うだけの仲だったはずが、24時間という長い時間を共有することにより、これまでは話せなかった気持ちを語り合う。まったく同じではないけれども、こういった経験をしたことは誰しもあるのではないだろうか。
2006年/日本映画/96分 出演:多部未華子、石田卓也、郭智博、西原亜希、貫地谷しほり、松田まどか、高部あい、池松壮亮、加藤ローサ、柄本佑 監督:長澤雅彦 配給:ムービーアイ+松竹 共同配給
今秋[丸の内プラゼール]他全国松竹・東急系ロードショー!
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