「セカンドインパクト」「人類補完計画」など謎の言葉で社会現象にまで発展したアニメ映画「新世紀エヴァンゲリオン」が約10年ぶりに復活する。来年初夏を皮切りに、前・中・後編と完結編の4部作で公開。前回と同じく庵野秀明氏が監督を務める。とくに完結編では、前作でさまざまな論争を巻き起こしたラストに真の決着をつけるといい、ファンの間で大反響を呼びそうだ。
あの「エヴァ」が復活−。10年前に同アニメが巻き起こした空前の大ブームは、誰もが記憶に残っていることだろう。謎の敵・使徒に立ち向かう少年少女3人の成長物語に加え、ちりばめられた数々の謎や伏線で爆発的人気を集めた同アニメシリーズ。
この物語は、西暦2015年の日本を舞台に語られる。かつて15年前――南極で未曾有の大災害セカンドインパクトが発生した。世界の大半は水没し、人びとの多くは死に至った。そして、ようやく人類が復興しようとしていたとき……。15年ぶりに、セカンドインパクトの原因とされる謎の敵・使徒が出現した。物語の主人公・碇シンジは、14歳の少年。何の説明も受けないまま、自分の父親・碇ゲンドウから汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンのパイロットになるよう任命された。第3新東京市に侵攻する使徒を迎撃するためだ。EVAに乗れるパイロットは、シンジの他に綾波レイ、惣流・アスカ・ラングレー。すべて14歳の少年少女たちである。彼らチルドレンをサポートするのは、特務機関ネルフ。使徒は正体不明のまま次々に新手が出現し、特殊能力を駆使して第3新東京市に襲撃を仕掛けてくる。もし使徒が目的を達成すればサードインパクトが発生し、人類は今度こそ滅亡してしまうかもしれない……。だが、その裏では“人類補完計画”という謎の陰謀が進行していた。果たしてエヴァンゲリオンは使徒の激しい攻撃を防ぎきることが出来るのか。ネルフに密接な関係を及ぼす秘密組織ゼーレとは。そしてシンジたちとエヴァンゲリオンに隠された重要な関係とは何か。人類の未来を握る闘いは驚くべきクライマックスへと突き進んでいく・・・
エヴァンゲリオン新劇場版の公開スケジュール(予定) タイトル 公開年 上映時間 前編 REBUILD OF EVANGELION:01 平成19年初夏 90分 中編 REBUILD OF EVANGELION:02 平成20年陽春 90分 後編+完結編 REBUILD OF EVANGELION:03、04 平成20年初夏 45分×2
衰えぬ人気 ブームから10年近くたった今でもエヴァンゲリオン人気は健在だ。原作コミック(角川書店)は既存10巻で累計1500万部を突破。ビデオ、DVDは累計450万枚を販売し、総売り上げは約300億円。秋葉原では綾波レイのコスプレ姿をした女性が、いまだに後をたたない。最近ではパチンコやスロットなどにも登場してファン層を広げており、関連グッズの総売り上げは1000億円を超えたともいわれている。
「新世紀エヴァンゲリオン」 西暦2015年。セカンドインパクトと呼ばれる世界的危機から復興しつつあった世界に突如、謎の敵・使徒が襲来する。対抗できるのは「汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン」のみ。その操縦士に選ばれたのは、弱冠14歳の少年少女、シンジ、レイ、アスカの3人だった。使徒の正体とは? セカンドインパクトとは? そして秘密裏に進められる「人類補完計画」とは。さまざまな謎を残しつつ、人類の命運をかけた戦いの火ぶたが切って落とされた…。