女子テニスのマリア・シャラポワ(ロシア)は、全米オープン女子、シャラポワが初戦突破、男子テニスの元世界チャンピオン、アンディ・ロディック(米国)も全米オープン男子シングルス2回戦突破で24歳の誕生日を飾ったが、二人とも交際とのうわさを否定することに精一杯で、お祝い気分どころではなかったようだ。
ロディックは30日、シングルス2回戦でクリスチャン・プレス(デンマーク)に6─3、7─6、6─3で快勝。試合後にシャラポワとの関係について記者団から問われたロディックは「付き合っていない」ときっぱり否定。「もう何回も言ったよ。でも(記者は)それを記事にしようとしない。僕らは仲が良いし、彼女は素晴らしい人。僕らは話もするけど、それだけさ」と一蹴した。 全米オープン女子、シャラポワが初戦突破 この日、女子シングルス1回戦でミカエラ・クライチェク(オランダ)を6―3、6―0のストレートで下したシャラポワも、同様の質問を受けたが、「私生活については語らない」と断言。「テニスプレーヤー2人がお互いに知り合いで、仲が良くて、2人とも有名だったら、うわさをする人が出てくるのは当たり前。それが真相よ」と答えた。 シャラポワは「夜の試合の雰囲気は好き」と言う。コート上でカクテル光線に照らされ、女優のオードリー・ヘプバーンさんをイメージしたという黒いワンピースの首回りにちりばめられたスパンコールがキラキラ光った。ファッションだけでなくプレーでも初戦から、この舞台を自分のものにした。 相手のクライチェクはウィンブルドン選手権覇者の兄を持つ、注目の17歳。今季ツアー大会で2勝を挙げ、ランキングも36位と侮れない相手。 シャラポワは最初から全開で襲いかかった。第1セットは激しいラリーの応酬で6−3。だが、その気迫に圧倒された相手は次第に攻め手を失った。第2セットは6−0で一気に勝負がついた。 前哨戦と言える今月のツアー大会で勝ち、乗り込んだ。目指すのは2年前のウィンブルドン選手権以来のビッグタイトルしかない。「ここ2、3週間はいいプレーができているし、体の状態もいい。後は試合ごとに調子を上げていくわ」と、自信ありげな笑顔を見せた。 シャラポワ水着カレンダーが人気 全米テニスの会場で販売されている2007年用のシャラポワ水着カレンダーが大人気だ。昨年、スポーツ専門誌の「スポーツ・イラストレーテッド」が初めて手がけ、今年のカレンダーで、シャラポワは水着を披露。07年用も、バージョンアップしたビキニ姿を惜しげもなく披露している。会場では、3ドル高い16ドルの全米価格ながら「驚くほど売れている」とスタッフは話していた。
全米テニス・シャラポワがモレスモ破る 全米オープンテニス、女子シングルス準決勝。第1シードのアメリ・モレスモ(フランス)に6―0、4―6、6―0で勝ち、初の決勝進出を決めたマリア・シャラポワ(ロシア)
決勝はシャラポワとエナン・アーデンが激突 テニスの4大大会今季最終戦、全米オープンの女子シングルス決勝は、初優勝を狙う第3シードのマリア・シャラポワ(ロシア)と、3年ぶり2度目の優勝を目指す第2シードのジュスティーヌ・エナン・アーデン(ベルギー)の対戦に決まった。 第12日の9日午後7時(日本時間10日午前8時)から始まる。これに先立って行われる男子シングルスの準決勝は、ロジャー・フェデラー(スイス)―ニコライ・ダビデンコ(ロシア)、アンディ・ロディック(米国)―ミハイル・ユージニー(ロシア)の組み合わせ。 第11日の8日は、女子シングルス準決勝で、シャラポワが第1シードのアメリ・モレスモ(フランス)を破り、エナン・アーデンは第19シードのエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)に逆転勝ちした。 パワーのシャラポワか、切れ味鋭いショットのエナン・アーデンか――。女子シングルスの決勝は秋の夜空の下、激しい戦いを繰り広げそうだ。 過去の対戦成績はエナン・アーデンが4勝1敗だが、今回は満身創痍(まんしんそうい)の状態で戦う。ヤンコビッチとの準決勝でも背中の痛みに襲われ、両手をひざに置いて動けなくなる場面があった。逆転勝利を収めて逆境での強さを見せつけたが、体調面のハンディは否定できない。ファーストサービスの成功率が54%と低かったのも不安材料。持ち前の鋭角のショットを左右に散らし、活路を見出したい。 シャラポワは準決勝では粗削りな部分が影を潜め、破壊力と正確性を兼ね備えたショットで、今年の全豪とウィンブルドンを制したモレスモを破った。決勝も、好調のショットで相手をベースライン後方に留めることに成功すれば、勝機が生まれる。エナン・アーデンが「彼女は(04年の)ウィンブルドン以来タイトルを取っていない。それがモチベーション(動機づけ)になっている」と警戒するように、精神的にも充実している。 優勝候補の筆頭とされていたモレスモは「エナン・アーデンは疲れている。決勝はマリアが少し有利だろう」と、シャラポワがより頂点に近いという予想を立てたが、シャラポワは「大きなけががないことは確かだが、お互い決勝前にどれだけ疲労が残っているかは分からない」と慎重だ。決勝は午後7時から。十分休養が取れる時間設定が、エナン・アーデン有利に働く可能性もある。
シャラポワが初優勝!/全米テニス ニューヨーク・ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター 女子シングルス決勝は、第3シードのマリア・シャラポワ(ロシア)が全仏オープン優勝の第2シード、ジュスティーヌ・エナン・アーデン(ベルギー)を6−4、6−4のストレートで下し初優勝した。 2004年ウィンブルドン選手権以来、2度目の4大大会制覇。ロシア選手が全米女王となるのはスベトラーナ・クズネツォワ以来2年ぶりで2人目。