京都市の花街で、舞妓(まいこ)をホームページ(HP)で募集するお茶屋が増えている。血縁、地縁だけでは集められなくなったためだが、予想以上の反響があり、今年3月末の舞妓の人数は75人と過去10年で最多となった。
京都花街組合連合会によると、かつて200人以上いたともいう舞妓は、04年3月末に58人に減少。HPなどで募集する店が出始めた。 同市上京区・上七軒のお茶屋「市(いち)」は昨年12月、舞妓の日常をつづったブログ(日記風ホームページ)を開設。舞妓の市まめさん(18)がけいこや年中行事などでの体験を書くとともに募集もしたところ、約50人から電話や電子メールで応募があった。 石川県加賀市出身の亀田さんは、県立高校デザイン科の1年生だった今年3月、京都旅行で舞妓に興味を持った。旅行後に携帯電話を通じたHPで「舞妓」を検索し、このブログを見つけて申し込みを決めた。両親は高校を中退したうえ、親元から離れて花街に出ることに反対の気持ちがあった。しかし、最後には「やりたいことなら」と了承してくれたという。 京都の他のお茶屋でも、4軒ほどがHPで募集している。京都伝統伎芸振興財団も今年2月からHPで舞妓の募集を実施し、半年間で約20人から応募があったという。