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August 13, 2006 space
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ハイジャックできない飛行機は作れないのだろうか?

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2001年の同時多発テロを受けて発足したSAFEEプロジェクトでは、ハイジャック防止のためのさまざまなプログラムが進行している。
 
 
 欧州の研究者らは2008年までに、この構想を野心的なセキュリティプログラムを通じて実現に近づけ、機内での脅威と戦おうとしている。航空業界は今週、9.11の不安を再燃させるセキュリティ上の恐怖が生じたことから非常に動揺している。
 

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 英国警察は8月10日、英国から米国に向かう旅客機の爆破計画を阻止したと発表した。米政府によれば、アルカイダによるテロ攻撃の可能性があった。
 
 米同時多発テロ事件以降、民間旅客機が武器として使用される可能性があるという考えが世界中に定着し、世界各国の空港でセキュリティが強化されている。
  
 研究者らは、飛行中の航空機における「攻撃に対する最後の防壁」を構築したい考えだ。
 
 ハイジャック防止旅客機が搭載する機能には、不審な搭乗者の行動を検知するコンピュータシステムや、航空機の軌道を修正し、建物や山への衝突を阻止する衝突防止システムなどがある。
 
 研究者らはこのほか、ハイジャックに遭った航空機を最寄りの空港に自動誘導する機内搭載型コンピュータの開発の可能性も検討している――もっともこれが実現するのはおそらく15年くらい先のことになるという。
 
 仏SAFRANのハイテク部門SAGEM Defense Securiteのプログラムコーディネーター、ダニエル・ゴルチエ氏は、「ゼロレベルの脅威、ノーリスクには決して到達できない」と話す。
 
 「だが航空機に電子機器を備えれば、ハイジャックは極めて難しくなるだろう」
 
 

提案されている対策は以下の通り。
 
 搭乗者と各自の荷物を照合するタグを割り当てるチップベースのシステム。搭乗者とその荷物がともに機内にあることを確認し、客室乗務員が搭乗客を手作業で数えなくても済むようになる。
 
 チェックインカウンターと搭乗口にカメラを設置し、チェックインした客と搭乗客が同一人物であることをバイオメトリクス画像で確認する。
 
 搭乗前の客に対し、最終的な地上爆発物検査を行う「電子的爆発物捜査犬」。
 
 ビデオおよびオーディオセンサーが収集した機内全体の情報を処理し、搭乗客の不審な行動を検知する「OTDS」(Onboard Threat Detection System:航空機内脅威検知システム)。
 
 すべての情報をまとめ、パイロット側に設置されたコンピュータ画面を通じて適切な処理をパイロットに提案する「TARMS」(Threat Assessment and Response Management System:脅威査定およびレスポンス管理システム)。
 
 コックピットと管制塔間の会話を含む、すべてのコミュニケーションをセキュアに保護するData Protection System(データ保護システム)。
 
 許可されたクルーを指紋認証するとともに、脅迫されて扉を開けていないかを確認するカメラが設置された、バイオメトリクスシステムを搭載したセキュアなコックピットドア。
 
 航空機が許可された軌道から外れた場合、それを修正する自動衝突防止システム。

 
 
 誰が費用を負担するのか?
 
 研究者らによれば、搭乗客の監視強化は、例えば、乗客数550人のAirbus A380などの大型航空機で重要なメリットになるという。
 
 乗客は、安全性の強化のためにプライバシーを犠牲にすることを受け入れる準備が出来るはずだと研究者らは確信している。
 
 「乗客は監視されているのではなく、守られているのだということを示さなければならない」
 
 研究者らは、SAFEEを装備した航空機の価格を評価するのは時期尚早だとしつつ、Air France-KLMなどの航空会社を含むユーザーグループと緊密に協力し合っているという。
 
 この問題は航空業界内で広い論議を呼んでおり、航空会社はセキュリティコストを政府が負担するよう求めている。
 
 「自爆テロは航空会社の問題ではない。これを航空会社の責任にすべきでない」と、航空保安雑誌「Aviation Security International」のフィリップ・バーム編集発行人は話している。
 
 「(自爆テロは)実際に国に対する攻撃であり、国防の一端だ。したがって政府が相応の資金提供をするべきだ」
 
 

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