モナコ公国シンデレラ物語グレース・ケリー再来

　
　アルベール２世は、レーニエ３世公とグレース妃（元米女優グレース・ケリー）との間に生まれた長男。スーパーモデルのクローディア・シファーさん、ナオミ・キャンベルさん、ハリウッド女優のブルック・シールズさんらと浮名を流したとされる。
　

「世界の美女と交際経験があるプレイボーイ、モナコ大公がついに婚約」とひさびさのビッグニュースに国民は喜びを隠せず、日取りの決まっていない結婚式に話題は尽きないようだ。モナコにとっては、１９５６年のレーニエ３世公とグレース妃との結婚以来だからだ。
　
結婚歴はないが、２人の非嫡出子を認知しているアルベール２世。２００５年７月、レーニエ３世の死去に伴い即位した。７７年にアマースト大学に入学し、政治学、経済学、音楽などを専攻。英、仏、伊、独の各国語を流ちょうに話す。８０００人の臣下らからの信頼は厚いという。
　
　スポーツマンで柔道は黒帯。ボブスレー選手として冬季五輪に５回出場するなど「スポーツ王子」として知られた。イギリスやロシアの探検家らと計８人で構成するグループで６台の犬ぞりに乗り、１５０キロを走破。国家元首として初めて北極点に立ったこともある。
　
この時、アルベール２世は、「１人１人が地球温暖化について考えなければならない」と述べ、地球温暖化防止を呼びかける宣言を行い、地球規模の視点を持っていることをもアピールした。
　
モンテカルロで開催されていた国際音楽賞、ワールド・ミュージック・アワードは８９年に当時、皇太子だったアルベール２世が後援し開設されている。
　

　
　一方、「シンデレラ物語」の再来と言われるウィットストックさんは、ジンバブエ生まれで南アフリカ国籍を取得。００年に南アフリカ代表としてシドニー五輪に出場したほか、０２年の水泳Ｗ杯では背泳ぎの５０メートル、１００メートル、４００メートルリレーで計３個の金メダルを獲得している。最近は学校の教師をしていた。
　
２人が最初に目撃されたのは０１年。モンテカルロのイベントでむつまじく話す様子が話題になり、その後もスポーツや文化イベントに連れ立って出掛ける姿が報じられていた。今月５日にはロックバンドの演奏を２人で楽しむ様子が撮影されている。
　
舞踏会でアルベール２世と幸せそうに踊るウィットストックさん。
今回の婚約は人生で最高の“金メダル”となったようだ。