携帯電話機最大手のノキア(フィンランド)は来年から、自社ブランドのデジタル音楽配信サービスに進出する。8日に6000万ドル(約70億円)での買収で合意した米配信会社ラウドアイのサービスを拡大、同市場で圧倒的なシェアを持つ米アップルコンピュータに対抗する。
ノキアが買収するラウドアイは欧州のほか、南アフリカやオーストラリアなど世界20カ国以上でネットを通じてパソコンや携帯電話機向けに音楽を配信している。昨年の売り上げは2700万ドル。160万曲以上をそろえるが、アップルの「iPod」に押されて業績が伸び悩んでいた。 ノキアは今年4―6月に同社の「Nシリーズ」など音楽再生機能を搭載した携帯電話機を約1500万台販売、iPodとの競争が激しくなっている。 ノキアはiPodの成長がこれ以上続けば、音楽再生機能を売り物とする自社の携帯電話機の販売にも影響すると判断した。