角川映画とソニーミュージックによる昨年末の大規模オーディションで約4万人の中からグランプリに選ばれた高校1年生、蓮佛(れんぶつ)美沙子(15)が、来春公開の映画「バッテリー」(滝田洋二郎監督)でデビューする。ヒロインに起用した滝田監督も「キラキラした純粋さにひかれた」と大きな期待をかけている。
グランプリに輝いた際に、角川映画の黒井和男社長から「一番の“田舎っぺ”。まっさらなので、いろんなことを教え込んでいける」と評された期待の“原石”が、ついに女優として大きな一歩を踏み出す。 「バッテリー」はシリーズ5巻で累計380万部を誇る、あさのあつこさんのベストセラー小説が原作。96年に児童書として刊行され、03年の文庫化をきっかけに大人の間で大ブレークした。さまざまな文芸賞を獲得し、04年に「本の雑誌」が選ぶ文庫ベストテン第1位にも輝いた作品だ。 映画の舞台は、原作同様に岡山県境の地方都市。ピッチャーとしての才能に大きな自信を持っている少年が、野球を通して不器用ながらも家族や友人との関係を築いていく物語。角川映画の新人ということで“第2の薬師丸ひろ子”と期待される蓮佛は、少年に淡い恋心を抱くヒロイン・繭(まゆ)を演じる。 「壬生義士伝」「陰陽師」などで知られる滝田監督(50)は、起用理由について「純粋で目がキラキラしていて、繭にピッタリだと思った」と説明。主人公・巧役もオーディションで選んだ新人、林遣都(15)。フレッシュな2人に「この新鮮な取り合わせが、双方にいい形で作品に表れないかと思っている」と大きな期待を寄せている。 蓮佛は今週末にも現場入り。「たくさんの愛がつまった素敵な映画に出演できることになり、身が引き締まる思いです」とちょっぴり緊張気味。故郷・鳥取県に近い岡山県での撮影に「空気をいっぱい吸って、素直で可愛い繭を伸び伸びと演じられたらと思います。頑張ります!」と初々しい笑みを見せた。 バッテリー:あさのあつこさんのベストセラー小説が原作。 ◆蓮佛 美沙子(れんぶつ・みさこ)本名同じ。1991年(平3)2月27日、鳥取県生まれ。05年角川、ソニー、ヤフー!ジャパンが合同で実施したオーディション「ミス・フェニックス」でグランプリ。今年4月上京。あだ名は「蓮ちゃん」。好きな学科は音楽、体育。特技は水泳、ピアノ。1メートル60、42キロ。 Yahoo! JAPAN - スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス