「グーグルと同じことを10分の1のコストでできる」こう豪語するのは、検索エンジン開発のベンチャー企業マーズフラッグの武井信也社長。 マーズフラッグは、ほとんどの日本のポータルサイトがグーグルに頼っている検索エンジンのデータベース部分を自前で構築。検索対象は現在国内のサイト中心だが、グーグルと同じく世界中のサイトを検索するデータベースを持ったとしても「はるかに低コストで運営できる」と自信を見せる。
武井氏が掲げるキーワードは「4畳半テクノロジー」。独自の省電力、省スペース技術と高度な負荷分散ソフトを組み合わせた「日本人らしく細部にこだわったコスト削減ノウハウ」が売り。 ウェブの検索結果画面にサイトの画像をキャプチャーし、検索結果が見た目でわかりやすいよう工夫したユニークな検索エンジンを提供中。6月には人間の「感性」に基づいて内容の似たサイトを検索する「つなケン」をリリース。 今後サイト内検索のサービスも始める予定で、2年後のIPO(株式公開)を狙っている。 社員17人の小さなベンチャー企業にとって無謀な挑戦にもみえる独自検索エンジンに勝負を賭けるのは、グーグルの検索エンジン上でアプリケーションを開発するだけでは特徴あるサービスの提供に限界があると感じた。 独自のエンジンを自社で抱えるからこそ開発サイクルも早く、エンジンを提供する顧客の用途に応じたカスタマイズや細かい機能・仕様の変更にも担当者がすぐに対応できる。「文字入力無しでも目的のサイトにたどりつける」ようなサービスを開発し、家電メーカーなどにも売り込んでいきたいという。 ■http://www.marsflag.com/