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July 23, 2006 space
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さだまさし原作映画「眉山」菜々子、今度は泣かせます!

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シンガー・ソングライター、さだまさし(54)の小説「眉山−BIZAN−」が、女優の松嶋菜々子(32)主演で映画化されることが20日、分かった。徳島を舞台に母娘の愛を綴った感動作で、松嶋の恋人役に大沢たかお(38)、母親役に宮本信子(61)を起用。劇中では約1万2000人のエキストラを集め、徳島名物「阿波踊り」を壮大に再現する。犬童一心監督で、来年初夏公開。
 

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 さだ小説の映画化は、1本のバイオリンがつなぐ母と子の愛を描いた「精霊流し」(平成15年公開)、徐々に視力を失う難病に侵された青年の恋を描いた「解夏」(同16年)に続いて3作目。
 
 
 「眉山」も愛にあふれたさだ作品らしく、余命幾ばくもない母(宮本)の看病で徳島に帰郷した娘・咲子(松嶋)が、青年医師・寺澤(大沢)らに支えられながら母の生き方、素顔、娘に対する想いを知り、自分を見つめ直していく感動作だ。
 

 東京の旅行代理店で働く咲子は、故郷の徳島で一人で暮らす母・龍子が末期癌であと数ヶ月の命と知らされる。ちゃきちゃきの江戸っ子で、気風のいい母は、「神田のお龍」として、沢山の人々から慕われてきた。徳島に滞在し、母を看取ろうと決心した矢先、咲子は、母が自分に言わずに「献体」を申し込んでいたことを知る。それはなぜなのか?やがて咲子は、母が残した箱から、まだ会ったことのない父のことと、母の想いを知っていく―。

 
 平成10年公開の「リング」以来約9年ぶりの単独主演となる松嶋は、現在、映画「犬神家の一族」(市川崑監督、12月公開)の撮影真っ只中。撮了後すぐに「眉山」の撮影に入る過酷なスケジュールだが、両作品を配給する東宝によると、今は「犬神−」に集中しながらも、クランクインを心待ちにしている様子。
 
 
 一方、「解夏」に続いてさだ作品出演となる大沢は「すばらしい作品、すばらしい原作、そしてすてきなキャストのみなさんとともに作品作りに携われ、心から楽しみ」と気合を入れている。
 
 
 劇中、特に圧巻となりそうなクライマックスの阿波踊りシーンは、昨夏現地でその熱気と豪華絢爛さを目の当たりにした犬童監督が、「街全体が踊っている。このシーンをしっかり撮りたい」と熱望。さだを特別顧問に、徳島市・県などで設立した「眉山支援委員会」協力のもと、1万2000人規模のエキストラを集め、実際の阿波踊り会場である徳島市南内町の演舞場で、8月16日から5日間かけて撮影する予定だ。
 
 
 犬童監督は「繊細に丁寧に描きたい」と気合十分。さだは「娘による母捜しの物語。すばらしい映像作家の手でどういう作品になるのか、原作者としてもとても楽しみ」と期待を寄せている。
 
 
さだまさし「眉山」
 
 
 一児の母、松嶋菜々子が娘役で“母の心”知る…映画「眉山」
 
 女優、松嶋菜々子(32)が17日、徳島市内のホテルで行われた主演映画「眉山−BIZAN−」(犬童一心監督、来年初夏公開)のクランクイン会見に出席し、子を持つ母の気持ちを吐露した。実生活で一児の母である松嶋は、今回分かり合えなかった母と心を通わせていく娘役に挑戦。「子供がいて分かるようになったことがたくさんあります」と実感を込めながら熱演を誓った。
 
 平成13年2月に俳優、反町隆史(32)と結婚し、同16年5月31日に女児を出産して以降、公の場で母の心境をあまり語らなかった松嶋が心境の変化を明かし熱演を誓った。
 
 同作はシンガー・ソングライター、さだまさし(54)の同名小説を原作に、末期がんに冒され余命幾ばくもない母(宮本信子)に付き添う娘・咲子(松嶋)が、母の本当の心と深い愛を知り、心を成長させていく感動作。咲子を支える恋人の青年医師を大沢たかお(38)が演じる。
 
 父を知らず女手ひとつで育てられたという設定に松嶋は「子供にとって父親の役割は大きいと思います。母親が父親の代わりを果たそうと一生懸命頑張っても、全部が子供に通じるものではなく、やはり所々で心がすれ違う。いろいろな切なさを感じます」と役を深くつかんだ様子。
 
 さらに「台本を読んでいても咲子が何かを言う気持ちより、言われた母の気持ちに反応してしまいます。子供にこう言われるとつらいという台詞がいくつかあるんです」と母親としての実感を静かに語っていた。
 
 前日の16日に同市内でクランクイン。現在は咲子が母のある願いを叶えようと、阿波踊り見物に連れ出すクライマックスシーンの撮影に、5日間のスケジュールで臨んでいる。同シーンでは、実際の阿波踊り(12〜15日)会場の1つをそのまま保存して使用し、本物の踊り手33団体・543人と観客約2500人、5日間で延べ約1万2000人に上るエキストラの協力を得て本場の阿波踊りを再現。松嶋は「感動しました。人情味という温かさが加わりました」と仕上がりに自信をのぞかせた。
 
 9月中旬まで同市内でロケし、都内の撮影を経て10月中旬にクランクアップ。松嶋にとって平成10年の「リング」以来、9年ぶりの主演作で、心“踊る”夏を過ごしている。
 
 
 大沢たかおが原作絶賛「俳優人生に残せる代表作に」
 
 会見には大沢と宮本信子(61)も出席。さだ作品出演は映画「解夏」以来2作目となる大沢は「原作がとにかく素晴らしい。俳優人生に残せる代表作にしたい」と作品世界に惚れ込んでいる様子。延べ約1万2000人のエキストラ参加には「後押ししてもらっています。その皆さんに応えるためにも頑張りたい」と凛々しく言い切った。一方、10年ぶりの映画出演となる宮本は「今の年齢でこそ出来る幸せな役をいただいた」と満面の笑顔だった。

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