男子シングルスは第5シードのイワン・リュビチッチ(クロアチア)、第6シードのレイトン・ヒューイット(オーストラリア)らが2回戦、第4シードのダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)が3回戦に進出。
女子の2回戦では第18シードの杉山愛(ワコール)と森上亜希子(ミキハウス)が対決。浅越しのぶ(NEC)はタマリネ・タナスガーン(タイ)との顔合わせ。
シャラポワ51分で快勝
3日目世界4位のマリア・シャラポワ(19=ロシア)が、芝の女王奪回に向けて最高のスタートを切った。同42位のアンナ・スマシュノバ(29=イスラエル)に6−2、6−0のわずか51分でストレート勝ち。貫録の勝利で2回戦進出を決めた。
シャラポワの叫び声に、一段と力が入った。全仏1回戦で3本のマッチポイントを奪われた悪夢を振り払うかのように、この日は一気に攻め立てた。「最初からプレッシャーをかけ続けたわ」。マッチポイントを決めると51分快勝にもかかわらず、左手で何度もガッツポーズを繰り出した。
全仏は、右足首のケガもあって4回戦で敗退。しかし、芝では別人のようにパワーが爆発。「芝に戻ってくると、いつも興奮するの」。第1セットの第8ゲームから7ゲームを連取して、04年女王の貫録を見せつけた。
だが、2年前の優勝を最後に、4大大会の決勝進出がない。安定した成績を収めているが、コート外の話題が脚光を浴びることも多い。しかし「私は、最後に優勝プレートを掲げるためにだけ出場しているの」。2度目の優勝に向けて、闘志は衰えていない。
シャラポワ圧勝で3回戦進出
シャラポワが初戦に続き圧勝で3回戦に進んだ。ハークルロード相手に67分でストローク戦を制し、2年ぶりVへ調子を上げてきた。「いい感覚でボールが打てている。相手もよく知っていてやりやすかった」。トレードマークの叫び声もますますボルテージが上がり、ロシアの妖精が早々とエンジン全開だ。
M・シャラポワ、趣味は「切手収集」
ロシア出身のテニス選手、マリア・シャラポワさんに切手集めという意外な趣味があることが分かった。
この趣味を告白して以来、切手収集の専門雑誌からインタビューの依頼が殺到。試合後の記者会見でも切手に関する質問攻めにあい、趣味を明かしたことを後悔している様子だった。
ナダル、シャラポワが16強・ウィンブルドン第6日
テニスのウィンブルドン選手権第6日は1日、ロンドン郊外のオールイングランド・クラブで行われ、男子シングルス3回戦で全仏オープン覇者のラファエル・ナダル(スペイン)が7―6、6―2、6―4で元王者のアンドレ・アガシ(米国)を下し、初のベスト16に進出した。アガシは全米オープン後の引退を表明しており、最後のウィンブルドンは3回戦止まりだった。
第6シードのレイトン・ヒューイット(オーストラリア)は4回戦に勝ち進んだが、第5シードのイワン・リュビチッチ(クロアチア)は敗退した。
女子シングルス3回戦では、第4シードのマリア・シャラポワ(ロシア)が6―3、6―2でエミー・フレージャー(米国)に快勝。第7シードのエレーナ・デメンチェワ(ロシア)、第9シードのアナスタシア・ミスキナ(ロシア)とともに4回戦に進出した。
モレスモがシャラポワ破り決勝でエナンと対戦
テニスのウィンブルドン選手権第10日は6日、ロンドン南郊のオールイングランド・クラブで女子シングルス準決勝を行い、2年ぶりの優勝を目指したマリア・シャラポワ(ロシア)はアメリ・モレスモ(フランス)に3−6、6−3、2−6のフルセットで敗れ、昨年に続いて準決勝での敗退となった。
今季好調のジュスティーヌ・エナン・アーデン(ベルギー)はキム・クライシュテルス(ベルギー)に6−4、7−6のストレートで勝って決勝進出を決め、8日に女子で史上10人目となるグランドスラム(4大大会制覇)をかけてモレスモと戦う。
7日は男子シングルス準決勝が行われ、4連覇を狙うロジャー・フェデラー(スイス)がノーシードから勝ち上がってきたヨナス・ビョルクマン(スウェーデン)と、6日の準々決勝に勝ったラファエル・ナダル(スペイン)がマルコス・バグダティス(キプロス)とそれぞれ対戦する。
★タイトル奪回成らず−快進撃止まったシャラポワ
ミスを連発したこの日のプレーを象徴するように、最後はフォアハンドの強打がラインを越えて終了。タイトル奪回を目指したシャラポワの進撃は、2年連続して準決勝で止まった。「チャンスはたくさんあったが、自分の思うようにならなかった」とうなだれた。
強靱(きょうじん)な精神力で、相手に傾いた流れを引き戻すかに見えた。第2セットは1−3の劣勢から5ゲームを連取。独特の叫び声とともに繰り出す強烈なショットがコートの隅に決まりだした。だが最終セットは逆に4ゲームを続けて落とし、2−5からサーブを破られた。
「トップ選手を相手に戦うときは、もっと我慢が必要だった」。モレスモは、異なるコースや深さのストロークを織り交ぜ、好きな位置でばかりは打たせてくれなかった。「前におびき出され、アプローチやボレーを打たされた」。パワフルな攻撃テニスと背中合わせのもろさが、世界ランキング1位のモレスモの戦術で露呈した。
2年前のウィンブルドンで優勝後、4大大会は決勝にも手が届かない。「敗戦から学ぶことは多い。数日後にはコートに戻って練習しているはず」と前向きな姿勢は失わないが、19歳の人気者が壁にぶつかった。
★相手のミス誘って決勝へ−作戦的中のモレスモ
モレスモの作戦が的中した。自らのサーブではネットに突進して圧力をかけ、相手のサーブはブロックして返すだけ。「ほかの選手とは違うから、彼女は戸惑ったはず」。ペースを乱されたシャラポワのミスを誘い、ウィンブルドンで初の決勝へ進出した。
精神面の弱さが課題だったが、1月の全豪オープン制覇で一皮むけた感がある。「途中で硬くなった」という第2セットは、あと1ポイントで4−1となる場面から一気に5ゲームを落として失った。しかし最終セットで盛り返し「最高の試合ではなかったけど、勝って次に進むことができた。それが今までに学んだこと」と笑った。
エナン・アーデンとの決勝は、全豪オープンの再現。前回は試合途中で相手が腹痛のため棄権する思いがけない結末だった。「今度はテニスで決まると思う。彼女もリベンジの機会ができて、喜んでいるだろう」と楽しみにした。
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