緑茶を1日2杯以上飲む人は、週3杯以下の人に比べて認知障害になりにくい傾向にあることが、東北大大学院医学系研究科の栗山進一講師(公衆衛生学)らの調査でわかった。 記憶力が衰えるなどの認知障害は、脳の神経細胞が活性酸素などで傷つくことが原因の一つと考えられている。緑茶に含まれるカテキンに、活性酸素の働きを抑えたり、神経細胞が傷つくのを防いだりする働きのあることは動物実験などで確認されているが、人間を対象に効果が裏付けられたのは初めて。
研究チームは2002年7〜8月、仙台市在住の70〜96歳の男女約1000人を対象に、緑茶を飲む頻度などの食生活を調べたうえで、記憶力や図形を描く力など認知機能についてのテストを行った。 この結果、緑茶を1日2杯以上飲む人は、週3杯以下の人に比べて、認知障害になっている割合が半分以下だった。 緑茶を1日2、3杯飲む人と、4杯以上飲む人の間では差は見られず、研究チームは「1日2杯程度で効果があらわれる可能性がある」としている。栗山講師は「今後、海外などで緑茶を飲まない人を集め、半数の人に緑茶を飲んでもらう調査を継続して行いたい」と話している。 ■ ビールに前立腺がん予防効果!でも1日17本飲めば・・ ■ 認知障害、緑茶1日2杯以上で効果あり…東北大調査 ■ 糖尿病予防に日本茶6杯かコーヒー3杯 ■ コーヒーは健康に良い?抗酸化物質を摂取可能・・ ■ 1日3杯の紅茶が健康増進、がん予防に効果があり、骨粗鬆症対策 ■ ビールに放射線から体を守る効果!?