飲酒量が同じの場合は、コーヒーを多く飲む人ほどアルコール性の肝硬変になりにくいことが、米カリフォルニア州での大規模な疫学調査で確認された。 調査を実施した研究者は、1日1杯のコーヒーで発症の危険性は8割に減るとしながらも、予防には「お酒の飲み過ぎを避けるのが先決」と、くぎも刺している。米医学誌「内科学アーカイブズ」電子版に12日発表された。
調査は、医療保険などを運営する「カイザー・パーマネンテ」研究部門のアーサー・クラツキー医師らが、保険加入者12万5580人を対象に実施。 1978〜85年の時点で尋ねておいた各自の生活習慣と、その後の病気発症状況との関連を分析した。 それによると、2001年までにアルコール性肝硬変を発症していたのは199人。喫煙など他の要因が影響しないように配慮して分析を試みたところ、明確に浮かび上がったのがコーヒー効果。飲まない人に比べ、1日に4杯以上飲む人の発症リスクは2割、1〜3杯の人でも6割にとどまった。