ニンジン煮れば→ベータカロチン摂取「生」の1.6倍にも向上する!ニンジンは、ゆでて食べると、色素「ベータカロチン」の体内への吸収率が高まることが、伊藤園中央研究所などの研究でわかった。 このベータカロチンは紫外線から肌を守る効果があるとされているので、ゆでたニンジンで、これからの紫外線の季節には、女性や男性でも気になる人には、シミ対策として新たに有効な調理法が登場したとと言えるかもしれない。
伊藤園中央研究所の研究グループでは、24〜41歳の男性8人を対象にして、生のニンジンとゆでたニンジンをそれぞれ200グラム食べてもらい、ベータカロチンの血中濃度を調べた。
ベータ・カロチンとは? カボチャやニンジンなどの緑黄色野菜に含まれるカロチノイド系色素のひとつです。クロロフィルが緑色をしているのに対して、カロチンは赤色をした色素です。人間が日光から皮膚を守るのに、表皮にメラニンという色素を作るように、植物は太陽光線で焼き尽くされないようカロチンを作り出します。
緑黄色野菜の王様 ニンジン ニンジンといえば、あの赤色の素カロチンが豊富に含まれていることは有名ですが、実はこれはヨーロッパ型ニンジンの話。金時ニンジンなどアジア型ニンジンの赤色はトマトなどに含まれるリコピンによるもので、カロチンは含まれていません。 さて、ヨーロッパ型ニンジンに豊富に含まれているベータカロチンは、抗酸化作用を発揮して活性酸素による害を防ぐだけでなく、体内で必要な量だけビタミンAに変わって、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。アルファカロチンも多く、がん予防の効果が期待されています。