日本沈没 今全世界で、日常的に起こっている自然災害。“明日おこるかも知れない災害”に備え、我々には一体何が出来るのか?自分達が生きるために、そして不幸にも災害に遭った人々の手助けをするために、今我々がすべき事は何なのか?33年ぶりに総製作費20億円の超大作東宝系で7月15日全国公開されます。
主人公を演じるのは、映画『黄泉がえり』や『ホテルビーナス』に主演し、SMAPのなかでも演技派といわれる草なぎ剛と、今年2月に公開された『県庁の星』や、2007年公開予定の『どろろ』など、話題作に次々と出演する柴咲コウ。監督には、平成『ガメラ』シリーズの特技監督として知られ、『ローレライ』で長編映画を初監督し、鮮烈デビューを飾った樋口真嗣と、この映画ならではの、最強の組み合わせが実現した。 「日本沈没」は、1973年に小松左京氏のベストセラー小説を映画化し、社会現象ともなった作品ですが、このたび、じつに33年ぶりに設定を現代に置き換え、まったく新しい作品として生まれ変わることになりました。総製作費20億円という日本映画最大級の規模で、夏7月15日、東宝系で全国公開されます。 日本列島の下で、何かが起こっている。深海潜水艇“わだつみ”の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士と日本海溝に潜り、異変を発見した。日本沈没を警告する田所博士の指示で、政府は“D‐1”計画を立て、極秘に調査を開始した。―危機管理のあり方、世界の中の日本とは、そして日本人とは何か…さまざまな問題を喚起した空前のパニック小説。
物語はまさに、日本沈没のカウントダウンと共に進行していく。アメリカ測地学会の博士が日本沈没の可能性を唱える。余命は40年。未曾有の国難に、首相をはじめ各閣僚はため息をもらすが、実はこの仮設は正しくはなかったのだ。本当に正しい情報。それは日本の地球科学博士の田所の口から告げられる。 彼の算出によれば、沈没までの残された時間はわずか1年弱。「聞くに値しない妄言」と一蹴する他の科学者の発言をしり目に、各地で不穏な自然災害が相次ぎ、日本は少しずつ沈みはじめる……。 草なぎ剛さん(潜水艇パイロット 小野寺俊夫役) 日本を代表する映画ができたのではないかと思っています。33年前の「日本沈没」をはるかに上回る超大作です。ぜひともみなさん、ご覧になってください。小松左京さん、ありがとう。 コウさんの大きな目がとても印象的です。コウさんの目が大きいので、自分が映ってしまうんですが、それを見ると「しっかりやんないといけないぞ」と思えるんです。すごい真っ直ぐな瞳でがんがんくるので、僕もそれに刺激を受けてとてもいいシーンが撮れたんじゃないかと思います。すごくパワフルで熱心で、輝いてました。
柴咲コウさん(ハイパーレスキュー隊員 阿部玲子役) 初めてハイパーレスキュー隊員の制服に身を包んで演技をさせていただきました。実際には、ハイパーレスキュー隊に女性はいないので、すごい大役だなと思いながら、何気に不安を抱えながらやらせてもらいました。あの服に身を包むと、いつも身の引き締まる思いでした。
最近、各国で自然災害があったり、人間自身が破壊的な行動をとるような事件も取りざたされているので、「すごくリアルタイムなお話だな」と思いながら、撮影していました。でもきっと、不安を煽るような物語ではなく、希望をつかめる映画になっていると思うので、ぜひ、みなさんに観ていただきたいと思います。
我々は、「日本沈没」という映画を通じて、このメッセージを世界に向けて発信したいと思います。そして、この思いを皆で共有したいというコンセプトを“LIFE BOAT(ライフボート)”と名付け、様々な取り組みをしていきたいと考えています。 この<ライフボート・ブレスバンド>は、万が一の時に連絡を取り合える、災害時伝言ダイヤルのナンバーを刻印したブレスバンドです。これを機に、少しでも防災に興味を向けてもらえれば幸いです。
『日本以外全部沈没』ストーリー アメリカの9・11同時多発テロ事件から十年目の2011年、原因不明の大規模な天変地異によってアメリカ大陸が一週間で海に沈んだ。世界各国が合衆国からの難民を受け入れたものの、犠牲者の数は天文学的数字に上った。ペピトーン合衆国大統領は政府首脳と共にエアフォースワンで脱出、日本の沖縄米軍基地にやってきた。また、ハリウッドのトップスター、ジェリー・クルージングと妻のエリザベス・クリフトも自家用ジェットで日本への移住を果たした。 一週間後、中国大陸が沈没を始め、その一週間後にはユーラシア大陸すべてが沈没、その2日後にアフリカ大陸、さらに翌日にはオーストラリア大陸が沈没、結局数週間で地球から日本以外のすべての陸地が沈没してしまった。 やがて、小さな日本列島に世界中から、命からがら脱出に成功した難民たちが押し寄せた。食料は不足し、物価は高騰、失業率も急上昇し、満員電車では外国人たちが「降りる人が先」というルールを守らずに毎日大混乱となった。外国で裕福な暮らしをしていた者や高いポストに就いていた者たちも日本では仕事が無く、瞬く間に落ちぶれ、極貧生活を強いられるようになっていった。そして、日本中で外国人犯罪が驚異的に多発した。 当初、海外からの大物芸能人は重宝され数多くの外国人スター主演のテレビ番組が企画され、放映されたが、多くの外国人難民はテレビを持っていなかったため視聴率は低迷、外国人スターたちも失業者となり、そのほとんどがホームレスとなっていった。その一方、日本の視聴者は外国人の出ていない番組を求め、怪獣やヒーローが外国人エキストラを踏み潰す空想特撮番組「電エース」が人気を博し、かつてのハリウッド・スターたちがエキストラとして出演した。また、捕鯨禁止を訴える国がなくなったのでクジラが自由に食べられるようになり、人気だった英会話学校はすべて倒産、外国人向けの日本語学校が繁盛した。 新聞記者“おれ”の妻キャサリンはアメリカ人だった。彼女はテキサスに住む母親の安否を心配していたが、母親からの連絡はなかった。“おれ”が無神経な言動で外国人蔑視を強めるのと比例して、キャサリンの彼への愛情は冷めていった。やがてキャサリンは“おれ”と別れ、落ちぶれた彼女のかつてのヒーロー、ジェリーと出会うことになる。“おれ”の友人で、大日テレビのプロデューサー、古賀は日本人の妻の明子と二人で暮していた。やがて、明子が妊娠していることがわかり、古賀は幸せの絶頂にいた。すべての日本人が特権的な立場に胡坐をかき、外国人たちの気持ちを無視して増長していった。 日本以外が全部沈没してから3年が経った。 地球物理学の権威、田所博士は「ここ三年の地球的地殻変動のあらましと、今後の予測について」と題した記者会見を開き、地球温暖化によって北極と南極の氷が溶け出して世界中を沈没させ、太平洋の下のマントルが沸騰して日本列島を押し上げ、中国大陸に乗り上げたと説明した。だが、田所は今後の予測を計算中に何かとんでもないことに気づき、突然狂ったように笑い出すと、歌い踊りながら会場を出て行ってしまうのだった。 一方、激増する外国人犯罪に業を煮やした政府は超法規的措置としてGAT<外人アタック・チーム>を組織し、不良外国人を次々に検挙し、国外追放していった。多くの外国人たちは日本人の下で、日本人の顔色を見ながら下級市民としての暮らしを強いられていた。元各国首脳たちも競って安泉首相の機嫌を取り、理不尽な言動にも言いなりとなっていた。 都内某所、クラブ・ミルトには、安泉首相をはじめ、元合衆国大統領やロシアの元大統領、中国の元国家主席、韓国の元大統領といったそうそうたる面々が顔を揃えていた。そこへ、元北朝鮮の独裁者が率いる武装したゲリラが襲撃し、安泉首相や元国家元首たちを人質に取って日本占領を企てる。ゲリラは同時に国会議事堂を襲撃し、石山防衛庁長官を拘束するが、石山は胴に巻きつけた特殊爆弾・スパイナーZで自爆し、国会議事堂ごと吹き飛んでしまう。 やがて、緊迫のクラブ・ミルトに田所博士がやってくる。そして田所博士は日本列島のごく近い未来に関する衝撃的な予測を話しはじめる。