米紙ニューヨーク・タイムズと米マイクロソフトは、共同開発した電子新聞ソフトの試作品を発表した。電子版の画面が新聞の紙面に近づき、読みやすさが増すという触れ込みで、来年初めから配信を始める予定だ。
試作品はシアトルで開かれた米国新聞編集者協会の年次総会で、双方のトップのアーサー・サルツバーガー・ジュニア会長兼発行人とビル・ゲイツ会長がお披露目した。 利用者はネットから電子版の一日分の記事をまとめてパソコンや携帯情報端末に取り込める。記事は新聞の段組を模した方式で表示され、画面の大きさや文字のサイズに適した形で自動的に割り付けられる。 読者はページをめくる感覚で記事を読むことができる。蛍光ペンを使う要領で記事に印をつけ、注釈を書き加えることもできるという。 サルツバーガー会長は「読みやすく、持ち運びも便利な新聞と最新情報が盛り込めるネットの特長を併せ持たせた」と強調。新たな収入源にするため有料化する方針を示唆した。 ゲイツ会長は「ほかの新聞や雑誌でも使えるソフトを夏の終わりまでに開発する」と述べた。 2006-05-09 09:51:28